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上質人生大学公開講座 のりお君レポート

2006年6月
『倍音声明〜OVER TONE CHANTING〜
・・・成瀬 雅春 先生

 皆さん、こんにちわ。今回の PBIバーチャルホロン大学公開講座レポートは 「倍音声明」 の模様をお届けいたします。

 皆さんは「倍音声明」というものをご存知ですか?「倍音声明」とは、神秘のベールに包まれたチベット密教に伝わる数々の修行法から編み出された発声法で、発祥の地、本場チベットはもとより、日本における体験者からも「宗教的概念を必要とせず、また従来の健康法・瞑想法のレベルを超える素晴らしい体験が得られた」との声も上がる素晴らしい瞑想法の一つであります。

 さて、 PBIバーチャルホロン大学公開講座の大好評シリーズとして6年以上前から展開している「倍音声明」ですが、今回の御指導も、おなじみ「成瀬 雅春」先生にお願い致しました。
  成瀬先生はヨガ行者として毎年海抜 4000メートルのヒマーラヤで修行を重ねられ、その長年にわたる修行体験をもとに数々の本を出版されるなど倍音声明の第一人者として活躍されている、この分野ではとても有名な方です。

 まず本題に入る前に「倍音声明」について簡単にご説明することに致しましょう。

 「倍音声明」そのものは、母音の発声と沈黙の状態を順番通りに繰り返す…といった単純なものです。しかし、この単純極まりない行為に人間の意識を開放させる力が潜んでいるのですから私たちの心とは本当に不思議なものですね。
  成瀬先生の言葉をお借りすれば「この発声法には、ヨガ修行者達が一生涯をかけて追い求める「理想の世界」を具現化する力があり、その力には特別な修行などとは縁遠い方々にも「自身の心の内面を深く、簡単に見つめ直すことのできるパワーがある」のだそうです。


成瀬 雅春 (なるせ まさはる) 先生

  ヨーガ行者、ヨーガ指導者。12歳頃に「即身成仏」願望が生じ、今日までハタ・ヨーガを中心に独自の修行を続けている。1976年からヨーガ指導を始め、1977年2月の初渡印以来、インド、チベット、モンゴル、ブータンなどを数10回訪れている。
  『サンデー毎日』(1983年5月1日号)のグラビアに「驚異の空中浮揚術」として8枚連続写真が掲載され一般に知られるようになった。さらに『週刊文春』(1988年4月21日号)に「空中大浮揚」として地上1メートルを超える写真が掲載された。空中浮揚以外にもシャクティチャーラニー・ムドラー(クンダリニー覚醒技法)や心臓の鼓動を止める呼吸法、ルンゴム(空中歩行)、系観瞑想法などを独学で体得している。
  2001年、全インド密教協会からヨーギーラージ(ヨーガ行者の王)の称号を授与される。アーカーシャ・ギリ(虚空行者)という修行名で毎年標高4000mのヒマラヤで修行を続けている。
  成瀬ヨーガグループ主宰。倍音声明協会会長。日本書経画協会理事長。朝日カルチャーセンター講師。

主要著書
  『キレイをつくるらくちんヨーガ』
  『50歳からはじめるらくちんヨーガ』
  『オフィスでもできるらくちんヨーガ』
  『からだのお悩み解決!らくちんヨーガ』
  『仕事力をUPする!らくちんヨーガ』
  『ふたりではじめるらくちんヨーガ』(以上、中央アート出版社)
  『ハタ・ヨーガ』
  『呼吸法の極意 ゆっくり吐くこと』
  『クンダリニー・ヨーガ』(以上、BABジャパン)
  『仕事力を10倍高めるヨーガトレーニング』
  『仕事力を10倍高める呼吸法トレーニング』
  『仕事力を10倍高める瞑想トレーニング』(以上、PHP研究所)
  『5分でできるスッキリ瞑想法』(日本実業出版社)など他多数。

主要ビデオ&DVD
  『ハタ・ヨーガエクササイズ』
  『ハタ・ヨーガアドバンス』
  『ヨーガ呼吸法上巻・下巻』(以上、BABジャパン)
  ビデオ『気持ち良くタバコがやめられる』(キュアー) など他多数。

 今回、倍音声明を行うにあたり成瀬先生からお話しがありました。

 「瞑想とは人間が人間らしく生きるために必要なものです。ご存知の通り、人間の心は一定ではなく、そういった意味でも瞑想は心のバイブレーションそのものといえるのですが、そういった不安定さを克服し、高次元の瞑想状態を長時間維持することは相当な修行を積んだ者でさえ大変難しいのが現実です。
  そこでそういった問題点を解消し、且つ効果的に心の内面と対峙する方法のひとつとして編み出されたものが倍音声明なのです。ただ声を出し続けるだけで身体の中にある種のバイブレーションが生まれ、己の内面において色々な音や感覚の体験が出来る。それは、ただ座っているだけの瞑想法では体験し難い貴重な感覚なのです。以上の点において私は倍音声明を皆様にお勧めし、また実践もしているのです。
  もっとも倍音声明は、音(声)が自身を取り囲む環境においてかなり響き渡りますので、初めての方はその音の大きさに少し驚くかもしれませんね(笑)」

 笑顔で述べられた成瀬先生のお話しに参加者も納得の表情です。

 「さて先程、声を出せば良いと申し上げはしましたが、ただやみくもに声を出せば良いというものではありません。倍音声明には基本となるシステムがあります。それは 「ウ→オ→ア→エ→イ→沈黙、そしてハミング(唸り)」という母音による発声や沈黙、そしてハミングとの組み合わせであり、これらを順番どおりに行い繰り返してゆくのです。
  手元にお配りした紙(発声の順番を明記)を頼りにとにかく声を出してみて下さい。倍音声明中は身体の中で常に振動(バイブレーション)が起きますが、他人の振動によっても様々なイメージが湧いてきます。聞こえてくる様々な音を楽しんで下さい。そして普通の瞑想では体験できない肉体的、精神的感覚を素直に受け取り楽しんで下さい」と参加者に話される成瀬先生。

 「では早速、はじめましょうか。とにかく体験して頂きますので、まず皆さんで輪になって下さい」と呼びかけると参加者全員で会場一杯に一つの大きな輪をつくらせ、成瀬先生が手に持つ小さな鐘の音に合わせて母音を発するように告げました。

 「カーン…」

 鐘の合図と共に、会場全体に震える声が響きわたります。皆の発する「声の波」に会場が満たされてゆく中、発音が 2〜3回変わるとどうでしょう。最初はバラバラだった声が絶妙なシンクロへと変化し、さらに奥深い感動が会場全体を包み始めました。
そのまま十数分、同じ発音を続けると次のステップとして無音を加えた 6母音を、隣なりの方と違う発音になるように成瀬先生が各自の発声順番を決めました。

 1回の発声平均時間は1分30秒前後。こうしてそれぞれが違う母音を順番に発声することにより、会場全体を包む「音」がより複雑となり、さらに深い瞑想状態に入ってゆけるように導きます。不慣れから来る「不揃いな音」も、発音を2〜3回変えた頃には先程同様、複雑で大きなうねりへと変わってゆきました。
  そして 30分ほど発声を行ったところで、成瀬先生は約20分間の休憩を挟まれました。休憩の後にはいよいよ今回の「クライマックス」が待っているのです。

 休憩も終わり、いよいよ「隣と違う母音の発声」を長時間にわたって行うクライマックスが訪れました。「倍音声明」を傍で聞いていると「放出された声のエネルギーが空間の歪に消え去る流れ」が手に取るように分かります(その感覚に根拠はないとしても、実にリアルに感じられるのです)。
  しかし、一旦倍音声明の輪の中に入ってしまうと、声のエネルギーなどと冷静に感じていられるのは最初だけで、やがて自分自身がそのバイブレーションそのものに巻き込まれてしまうのです。

 その他にも、この場と無関係な音(賛美歌とは違う、恐らく自身の記憶に刻まれているような音)も聞こえて来るのですが、フト冷静になってみれば会場全体を包み込むものは「参加者全員の声」しかないのが何とも不思議でなりません。

 成瀬先生は合図の鐘を鳴らす以外何も行いません。只ひたすら合図を出し続けます。結果、順番としての無音時以外、参加者は休みなく声を出し続ける事になります。

 会場を包み込む複雑な波動の中、脳裏に浮かんでは消える無心と雑念。内面に次々と沸き起こる自らの感情を味わいながら、ひたすらに声を出し続けますが、皆さんの発声パワーに時間経過による衰えやバテは見受けられません!

 皆が声を出し続けて小一時間、程好く「倍音声明」は終了の鐘を迎える事となりました。数分間の静けさを経て、心地よい疲労の中再度、成瀬先生の話に耳を傾けます。

 ここで成瀬先生はその場に座り込んだ参加者の皆さんと向き合うように座り、質問を受ける時間を設けられました。それに応えて「倍音声明」を体験した直後の皆さんからは、自身の感想を交えた「熱い気持ち」が成瀬先生に投げかけられます。

 「輪の中に入った時の沈黙がとてもイヤな感じでした」
  「そのイヤな感じはとても重要な感覚です。なぜならそれは自身の内面から邪気が出ている可能性が高いからです。邪気とはネガティブな感覚とでもいいましょうか、その際、涙が出るなどの肉体的反応が出る場合もありますが、そういった反応はむしろ歓迎すべきものなので心配はいりません。すべては内面の浄化作用だとお考えになればよいでしょう」

 「倍音声明中に普段問題になっていることが頭に浮かびました。瞑想中に他の事を考えてもよいのでしょうか」
  「OKです。そもそも瞑想中には色々な考えが頭の中をよぎるものなのです。そしてそのような雑念を知ってこそ初めて無心を得、悟りを得ることが出来るのです。大丈夫です。そのようなことにとらわれず瞑想を続けていれば、必ず様々な問題はスッキリと整理されてゆきます」

 「倍音声明を行う人数は一人でも大丈夫でしょうか」
  「もちろん一人でも OKですよ。でも一人で行うのは寂しいですから、高速道路の下ででも行われてみてはいかがでしょうか(笑)。正直なところ、倍音声明を行うにあたって一番良い場所とは滝の波動を感じるところだといわれているのです。チベット密教のお坊さんは滝に向かって倍音声明を行っていることが多いですよ」

 「倍音声明を行う時間帯はどうでしょうか」
  「特にこの時間帯が良い、といったものはありませんのでいつでも OKですよ。ただし変な人に間違われない時間帯を選んでくださいね(笑)」

 「 ウ・オ・ア・エ・イの中で出しやすい音と出しにくい音があったのですが、そのことに何か意味はあるでしょうか 」
 
「特に意味はないと思います。自身の瞬間瞬間の体調の変化によって声の出しやすさも変化してゆいますので、まずは変化の全てを受け入れて倍音声明を行ってみてください」

 「瞑想という面からみると、声を出す方法と心の中だけで唱える方法とではどちらの方がよりよいものだといえますでしょうか」
  「今回のように、集団の場で瞑想を行う場合は声を出した方がよいでしょう。一方、マントラなどの瞑想法では声を出さずに心の中で唱える方がより深い瞑想状態に入れるケースが多いようです。これは声を出すよりも出さない方が意識のエネルギーが強くなるからなのですが、声を出さずに瞑想を行う場合はより強く心の中で唱え続けることが第一の条件となります。心の中で唱えている“つもり”ではなく、あたかも声を出しているかのようにしっかりと唱えなければ瞑想の意味はない、といっても過言ではないでしょう」

 そして、最後に会場を見回した成瀬先生は参加者の皆さんにこう語りかけました。

 「身体をコントロールする能力があれば生きてゆく上で何が起き、見えようが問題はありません。なぜなら自分にとって一番必要な対処法を、一番自然な形でとれるようになるからです。その為には自身の意識を、どれだけ身体に向けられるかがとても大切になります。その意味でも倍音声明はとても手軽に、且つ深く行える瞑想方法だと思います。
  倍音声明とは最終的には音が見えるようになる作業ですが、その感覚を言葉で説明する事は出来ません。
 私は倍音声明を、数え切れない程体験し、実践しております。しかし今までに一度たりとも同じ経験をしたという事がありません。その時々の体調や自分自身の精神状態、そして「倍音声明」を行う会場の違いによって響きが全く違ってくるのです。もちろんこれは体験によってしかご理解頂けない領域だと思います。
 倍音声明、そして普段の生活に関わらず人間は常に自分に必要な音をピックアップしていますが、それは音に浄化作用があるからだと言われております。只単に音を発し音を浴びる…この単純且つ奥深い体験をこれからも皆さんと一緒に続けて行く事が出来れば、それは私としても大きな喜びなのです」と。

 なんとも表現のしようのない非日常的な体験と不思議な感覚…。「倍音声明」は、誰にでも出来る簡単な発声法でありながら、重ねた回数毎に全く違う感覚を味合わせてくれる、極めて質の高い瞑想法だといえるでしょう。
 会う人にやさしさと厳しさ、さらに気さくさをも感じさせるのは、常に厳しい修行を行われてきた成瀬先生ならではの魅力です。

 冒頭でも申し上げた通り「倍音声明」はシリーズとして展開しております。次回の倍音声明の際は、このレポートをお読みの皆さんも "普段の生活では感じる事の出来ない「極上の瞑想状態」"に是非ご参加されてみてはいかがでしょうか。

 

 

 ホロンPBIでは忙しい毎日の中では中々感じることの出来ないような「感動」や「体験」を皆様に味わっていただけるよう、各界のさまざまな先生のお話をホロンPBI主催の「バーチャルホロン大学公開講座」を中心に今後も充実したラインナップで展開してゆきたいと考えております。
 気軽な雰囲気の中で本当に気持ちの良い「体験」や「知識」に触れ合うチャンスなんてそうそうあるものではないですよね。これを機会に好奇心一杯の気持ちを鞄に詰めて、会場まで足をお運び頂ければ幸いと存じます。
 
スタッフ一同、皆様のお越しを心よりお待ち申し上げております。

 それでは次回のホロンPBI主催の「バーチャルホロン大学公開講座」を楽しみにしていて下さいね。楽しいこと、不思議なこと、そしてあなたの人生にちょっとしたエッセンスを加えることが出来ること請け合いです。 どうぞご期待下さい。

特別付録
  恒例となって参りました、成瀬先生の服装ワンポイントチェック!

 今回の講座でも成瀬先生の服装にチェックすべきポイントを発見致しました。

ココ
ベージュの生地にブラックのストライプ。そんなシックなシャツの袖口にキラリと小粋なボタン。よく見るとコレ、ストライプをモチーフにデザインしたボタンなんですヨ。

 オシャレ!

 

 


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