【21世紀 Macrobioticsリーダー特別養成講座 】
『〜マクロビオティック「ほんまもんの健康法」講座〜』
・・・松岡 四郎 先生
皆さん、こんにちは。今回はマクロバイオティック歴60余年の松岡四郎先生による講座をレポート致します。

「万に一つの誤りなし」と開運の極意を説いた水野南北。ナトリウム、カリウムのバランスを基礎に「食養法」を開いた石塚左玄。東洋哲学の陰陽原理を基本にして、人生を愉快に過す羅針盤の役目を果たす「ものの見方」を提唱した桜沢 如一氏。本講座は松岡四郎先生のご指導の下、これら東洋の叡智を学び実践、体得することを目標としております。

【松岡 四郎(まつおか しろう) 先生】 1927年生まれ。奈良オーガニッククラブ主幹。前正食協会 会長。19才でマクロビオティックの始祖、桜沢如一氏と出会い、以来50年の正食歴。過去10万人上の病人指導でガン、糖尿病、心臓病など、難病から人々を救う。
国内外を講演、健康指導に駆けめぐり、その距離は年間 地球を丸一周する位。大のメカ好き。

本レポートを始めるにあたり、まずは“マクロビオティックとは何か?”というところからお話しすることに致しましょう。 マクロビオティックとは、「マクロ=大きな」 「ビオ=生命」 「ティック=術、学」 の3つの言葉からなる古代ギリシャ語を語源とした 「長く健康的に生きるための方法」 を意味します。 もともとは、明治陸軍の石塚左玄氏が創設した大日本食養会に参加していた桜沢如一氏が日本古来の食養生に中国の易の陰陽を融合した実用的な哲学として考案したもので、一般的には日本よりも先に欧米を中心に広まり、マドンナに代表される海外セレブたちの健康法として広く知られるようになりました。
その後、日本では一部の熱心な実践者以外にはあまり知られることのなかったマクロビオテックも、いわば逆輸入のような形で伝わり、欧米型食生活の浸透による生活習慣病への恐れが深刻になりつつある昨今、昔ながらの日本の食生活を見直す食事方法の代表として、注目を集めるに至っております。

松岡先生はおっしゃいます。「では、マクロビオティックには、どんな効果があるのでしょう?」
松岡先生がおっしゃるにはマクロビオティックの根底には、人間が本来持っている自然バランスを取り戻すということ。自然なバランスを取り戻せば、身体や心の不調は軽減され、快調な毎日を送れるようになるというある思想が根底にあります。
「マクロビオティックには知っておくべき大切な原則が二つあります。ひとつは 「一物全体」 といって一つのものを丸ごと食べるという原則です。一つのまとまりのあるもの (種子・実・葉・根など) には、いろんな面でバランスがとれている上、まとまっていることによる特別な働きが期待できるのです。特に、種子や実は、そのまま次世代を生み出せるほどバランスの良い、生命力に満ちた食べ物であることを忘れてはなりません。
その中でも特に玄米は完全食と言ってもいいほど栄養(陰陽) のバランスがよく、文字通り日本人の主食にふさわしい食べ物です。しかし、白米に精製すると栄養豊富な胚芽の部分をほとんど捨ててしまうことになりますので白米をはじめとする穀物類は精白しない方がいいでしょう。同じような理屈から葉菜なら芯や根っこも工夫して食べるようにしたいし、根菜ならよく洗って、皮をむかずに調理するように致しましょう。
二つ目の原則は 「身土不二」 といいまして、簡単に言えば 「身体と環境(土) はバラバラの関係ではない(不二)」 という意味のことです。つまり身体と環境は密接な関係にありますので、環境から与えられるものは適切な取り入れ方をしないと身体が環境に適応できなくなることについて述べているのです。その中でも食べ物を身体に取り入れる場合は、その土地柄、そしてその季節にあった食べ物を摂取することが特に大切です。なぜなら、その土地の食べ物は私たちが暮らしている気候・風土に適応しているので、結果私たちの身体も季節の変化についていくことができるようになるからです。
例えば、熱帯(南国) の作物や夏の野菜(パイナップル、きゅうり、なす、スイカ等) には身体を冷やし、ゆるめる ”陰性” の働きのある成分が多く、これらを冬にとると、身体が冷えて具合がわるくなります。その土地の旬の野菜や果物は、その季節に食べるのがちょうどよいのです」

さらに松岡先生はおっしゃいます。
「身体を冷やす、暖めるといった概念を理解するには陰陽考や無双(陰陽)原理を学ぶ必要があります。地球は 45億年もの間、太陽の周囲をぐるぐると回り続けています。太陽系も銀河を中心に、回転していますし、銀河系も大宇宙の中を回転し動いています。宇宙とは正反対に位置する小さな素粒子の世界でもやはり物体は回転しているのです。
私たちの住んでいる地球は、太陽系の中を回ると同時に自転と呼ばれる運動によっても猛スピードで回転しています。この時、地表には地球の中心から外へ飛び出そうとする遠心力が発生します。遠心力とは外へ外へ飛び出そうとする力ですから、これは物質の結合を緩ませる性質のエネルギーと考えてこの力を ”陰性” と呼んでいます。この一連の動きは、緩む →大きくなる→比重が軽くなる→軽いので上昇する→血液も上昇し手足の末端は血液が不足して冷える→静止するとなっています。
一方これとは逆に外から内へ入る力(求心力) は締まる性質のエネルギーでこれを ”陽性” と呼んでいます。この力は、締まる →小さくなる→比重が重くなる→下降する→血液は手足の末端に流れ暖かくなる→良く動くと変化してゆくのです。
全ての物には 2極性(=陰陽〜表・裏、プラス・マイナス、上・下など) があり、バランスを崩すと存在できなくなってしまいます。人間の体もこのバランスを保つことが健康の秘けつで、陰性の食べ物と陽性の食べ物を上手く摂らないと病気になってしまいます。
現実には私たちのまわりには食品添加物など陰性の食べ物が氾濫しており、本当に気をつける必要があります。しかも、健康によいと思って食べていたものが実は陰性だったなんてことも日常茶飯事なのです。例えば、糖尿病の方が身体によいと思って生野菜を大量に食べたらどうなるかはもうお分かりですよね?陰性(ゆるむ、ひろがる) の病気の方が陰性の生野菜(地面から地上へと伸びて行く野菜 〜 南国でとれるもの、夏場にとれるもの 、植物性食品、砂糖・食品添加物入りの加工品、酸っぱいもの、辛いもの、紫色、青、白) をとると、ますます身体を冷やしてしまいます。この場合、野菜はよく煮しめて召し上がって下さい( 陽性化させる料理法〜コトコト熱をかけてしめる( 但し、電子レンジのマイクロ波は食物を陰性波によって破壊してしまいます) 、乾燥させる 、 圧力をかける、塩漬けにする、油で揚げたり炒めたりするなど)。
具体的には あずきかぼちゃの煮しめ (陽性の食べ物〜地面から地下へと伸びて行く野菜、寒い国でとれるもの、冬とれるもの、冬場にとれるもの、動物性食品、根菜類、苦いもの、塩辛いもの、黒、茶色、赤(※ただし、青から急に赤にかわるもの(トマトなど)は陰性)の食べ物) などがよいでしょう」

「昔ながらの味噌・塩・醤油は優れた陽性食品です。その中でも梅を塩に漬け、おもりを乗せ、太陽の光に干してできた梅干しは最高の陽性食品です。動物性食品も陽性ではありますが、酸性で血液を汚すため、大根おろしやリンゴを食べ合わせるなどの工夫が必要です。
梅干しにはよく整腸作用があると言われていますが、その働きは腸内の善玉菌は生かし、悪玉菌を殺す作用なのだそうです。また梅に含まれるクエン酸は、体内エネルギーの連鎖に素晴らしい効果をもたらしますし、「梅」 の酸味は肝臓を強くし、塩気が腎機能もパワーアップしてくれるようです。肝臓、腎臓が強まれば排毒作用も高まります。さらに不思議なことに 「酸っぱい」 といっても、梅の酸味とお酢の酸味では違いますので下痢に普通の酢では効き目がありません。クエン酸ということでは、同じかもしれませんが、原料や作り方の違いまで見て東洋的な陰陽の見方をしないとわからないものなのです。
そこで 私は ”梅醤番茶” を毎朝1杯飲むことをお勧めしています。梅醤番茶を飲んだらそれだけで、もう梅干しの果肉を1 /3個くらい摂っているでしょう。梅干しで腸内細菌を調整するし、醤油が入っているから、血液循環をよくするし、まさに健康食品の王者だと私は考えております」

「 いくつになっても女性は美しくありたいと思いますし、最近では男性も美容に気を使う時代になりました。
肌にハリを持たせるためには疲れないことが第一なので夜更かしや、暴飲暴食は絶対にいけません。暴飲暴食をすると、大腸に必ず負担がかかり熟睡できなくなりますから肌荒れがひどくなります。また、東洋医学では大腸に負担がかかると、皮膚に影響がでてくるといいますので摂取する水分量にも気をつけねばなりません。水分量が増えると大腸に影響しますからね。おでこの横じわは長年に渡る水分の過剰摂取、眉間のしわは、長期間の食べすぎによるものです。小じわを防ぐためにも食べ過ぎないことが大切です。ただし、水分の多い人は、急激に水分を減らさず徐々に減らしていく必要があります。
しわというのはその人の心の持ち方でできるしわと、食べ物の誤ちからくるしわがあるものです。いわゆる良いしわ、悪いしわということですね。マクロビオテイック的に考えると、良いしわであっても水分過剰で深くなってしまった場合は肌の色、つやも悪くなっているはずなのです。
さらに付け加えるならば、しみはお砂糖をたくさん摂った人に多いと思われますので、その辺りに気を配ったバランスのよい食事が大切です。お肉をたくさん食べると、肌が荒れやすい下地ができるし、眉毛も剛毛になってきますからね。ビタミンCも果物から摂るのが良いのかどうか、よく考えることです。
結論を申し上げれば肌の色、はり、艶、しわ、しみはすべて内臓を強化していくと良い方向に向かうということです」

「主食と副食の割合は生物学的に決められていますね。前歯 (門歯) が、上下8枚あり犬歯が上下4本あります。一方、猫や犬の口を開けてごらんなさい。前歯の両側の歯がきゅっと尖っていますが、これは肉や魚を引き裂く歯なんですね。人間の場合は尖っている人と尖っていない人がいます。妊娠中にお母さんが肉や魚を少ししか取らないと尖らないのですが、卵や動物性蛋白質がたくさん入りすぎると尖るばかりか左右にもう一本ずつ増える場合もあり、こういった場合は必ず上の歯が尖ってくるものです。この点に関しては、どちらかといえば肉食動物は短命で草食動物は長命だといえますので、妊婦さんは特に気をつけねばなりません」
「臼歯は穀物を砕く歯で親知らずを入れますと 20本ですが、これを全体の割合でみてみますと、歯は全部で32本。そのうち、臼歯(穀物をすり潰す歯)が62.5%、門歯(野菜を噛み切る歯)が25%、犬歯(肉や魚を引き裂く歯)が12.5%ですから、 穀物、野菜類、肉類を5対2対1の割合でとるのが丁度良いということになりますね。
つまり おかずは最大限、主食の60%でいいわけで、これがマクロビオテイックの生物学的なものさしなのです。しかしこの割合が60%を超えてくると大抵は自律神経が不安定になり、まばたきが増え、疲れやすい体質となります。人生において瞬きが多いということは、その分危険が増えるということです。
野性の動物がなかなか瞬きをしないのは瞬きひとつで命を失うことになりかねないからです。人間も今は危険な時代に入っていますから、例えば瞬きが多い人は車を運転する時、瞬きをすればその瞬間は見えていないことになりますので事故につながる可能性が充分あるということなのですね」

「また、お薬のように体調の悪い時だけ玄米を食べたら良いなんて思うのも大きな間違いですね。我々の身体というのは、大体 7日から10日でリンパ球が入れ替わりますが、これは白血球の寿命と同じなんですね。さらに血管内の血液が入れ替わるのが大体100日から120日(=赤血球の寿命)だといわれております。
例えば卵巣腫瘍の初期段階はリンパのひずみだけですから、早い人は10日で結果の出る方もいらっしゃいますが、肝臓だとか身体の各所細胞組織はまず3年はかからないと変われない。昔から 「石の上にも3年」 というでしょう。お稽古事でも3年たってようやく身体で覚えるものですよね。骨髄まで含めた、もうそれこそ身体の芯までを変えるには7年から9年はかかると思ってまず間違いありません。
だから体質改善なんていうものは 10年仕事なんです。3年くらいを目標を置いてしまうと、又おいしいものが食べたくなったといって元へ戻っていくわけですが、10年間続けて身体を変えることができたのなら少々脱線したってずり落ちることはありません。つまり10年続けられた人は一生できるものなのです。
このようなことからも普段の食事における主食副食の割合というのは、ぜひ守ってもらいたいと私は思うのです 」

最後に松岡先生は参加者の皆さんにこのように伺われました。
「もし、「あなたは健康ですか」 と聞かれたら皆様方はどう答えられますでしょうか。そしてこの中に 「はい健康です」 と自信を持って答えられる人が一体何人おられることでしょうか。 「健康と病気」 の境目をどこで線引きすればよいかは私にもわかりませんが、生前、桜沢如一先生は次のようにおっしゃっておられました。
・ごはんがおいしいこと。
・疲れないこと。
・よく眠れること。
・いつもにこにこしていられること。
・決して怒らないこと。
・万事スマートであること〜桜沢先生は、この言葉が好きでした。このスマートさをひっくり返してみると、「約束を守る」「うそをつかない」ということになると思います。
・正義をわきまえること。
いくら肉体が丈夫で生活が豊かであっても、正義という宇宙の秩序をわきまえることが欠けていては人として元も子もありません。ですからこそ正義をわきまえるということは生活全体一切を含むわけで、だからこそ自分で決めたことは自分で守り通していけるのです。周りを見回してみて100点満点の健康体の方というのはなかなか見かけませんが、今日より明日、明日より明後日、というような目標があればこそ人間は必ず伸びていくものなのです。
ですから私たち自身が自分自身の普段の食事や生活のバランスを考え、結果いつまでも末永く健康で幸せに過ごせるようにしたいものですね」

今回の【 21世紀 Macrobioticsリーダー特別養成講座 〜マクロビオティック「ほんまもんの健康法」講座〜】はいかがでしたでしょうか。 ホロンPBIでは本レポートをお読みになり、忙しい日々を過ごされているあなたに「感動」や「体験」を味わっていただけるよう、各界のさまざまな先生のお話を今後も充実したラインナップで展開してゆきたいと考えております。これを機会に好奇心一杯の気持ちを鞄に詰めて、会場まで足をお運び頂ければ幸いかと存じます。
スタッフ一同、皆様のお越しを心よりお待ち申し上げております。
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