2010年7月
アイヨガ
山本正子 先生
眼の疲れは脳の疲れです。東洋医学の眼の筋肉を鍛える眼球運動と、眼に栄養と血液を送り込むヨガポーズを組み合わせた「アイヨガ(視力向上ヨガ)」
眼球の筋肉を動かし眼の血流を良くすることで、眼の疲れを和らげ、近視や乱視、老眼、ドライアイ、眼精疲労など眼のいろいろなトラブルに効果があるといわれています。
眼に関することでお悩みの方、パソコンや携帯メールで疲れやすい方、その他肩コリや首のコリにお悩みの方にもおすすめのお話です。
【山本正子(やもまとまさこ)先生】
1970年、故沖正弘導師へ入門。
ヨガで腰椎椎弓分離症(腰椎5番)が治ったのを機会にヨガ指導の道に進む。
日本中国学院にて東洋医学を3年間学び、インド・アイアンヨーガ道場・シバナンダ道場にてインドヨガ修業。
現在、阪神間30余り教室にてヨガ普及活動、指導者育成、各地への講演(自治体・企業・教育施設など)などで活動中。
・山本ヨガ研究所所長
・日本総合ヨガ普及協会理事長
・財団法人体力つくり指導協会「高齢者体力つくり支援士」
・インド政府公認BJHCインド日本伝統文化振興会ヨガ資格認定
・NPO法人国際総合ヨガ協会(沖ヨガ)会員
・朝日カルチャー講師
「近視の方は、お手を挙げて下さい」
山本先生が会場のみなさんに話しかけました。
「手を挙げられた方は、ここにある視力検査表の見え方をよく確認してくださいね。あと老眼の方、乱視の方、飛蚊症(ひぶんしょう)、白内障の方も今の見え方を覚えておいて下さい。最後にどれだけ変化したかを確認していただきますからね」
「私は現在、視力向上ヨガという名称で目に働きかけるヨガを行っていますが、まずはそこに至る経緯を少しお話しさせていただきます。
随分昔の話ですが、私はある病気を患い手術を勧められたのですが、手術内容を聞いて手術を断ってしまいました。その時、胃潰瘍にはジャガイモ、体内部の腫れにはゴボウをすりつぶしたそれぞれの汁を飲むことで自然治癒を助ける話しを聞き、私自身はもとより周囲の方にもお薦めし、病院での検査値のお墨付きもいただいた上で快方した経験があるのです。その時、私は自然治癒力の大切さを身に沁みて感じたのです。
そして何年か後、私のヨガ教室に通っている方から 「子供の仮性近視、ヨガでなんとかならないでしょうか」 と相談を受けたのですね。そこで周りの方にも聞いてみると、非常にたくさんの方が視力に関わるお悩みをお持ちだということに気付きました。
かつての自然治癒力の大切さを実感した経験から視力も 「自然治癒力に基づき回復させることができればこんなに素晴らしいことはない。私が指導するヨガはその為に役立つものではないのだろうか」 と考えました。
また、株式会社マキノ出版様とのご縁もありまして、今までのヨガ指導の経験から視力に働きかけるノウハウを出版する機会も得ることができました。その際マキノ出版様から提示された条件が視力向上ヨガの完成度を高める原動力となったのです。
その条件とは
①誰でも行うことの出来る簡単な(視力向上)ヨガであること
②短時間で出来ること
③必ず視力向上の結果が出るもの
でしたので、私はヨガ教室の生徒さんからデータを集め、要望に応えるべく改良を加え、視力向上ヨガの完成度を高めることができました。
その後、テレビに取り上げていただくなどして現在のように皆様にも親しんでいただける形となったのです」
このようにお話をされた山本先生は 「早速、実践していただきましょう」 と指導を始められました。
「まずは、その場でしゃがんでいただけますか。その際、両足の親指の位置を揃えることが脳に刺激を与えるコツですが、しゃがんだ後はそのまま足の位置を変えずに立ち上がって下さい。これが初級の第一歩です」
「次は右足を横に伸ばします。その際、左足のかかとが床についていることが大切です。そのままお尻を落としてしゃがんだら、続けて立ち上がって下さい。これで皆さんの左足の固さを実感していただくことが出来ます。
続けて右足と左足を交代して同じ事を行います。そしてやりにくかった方をもう一度行います。こうすることで両足のバランスを整え、身体の代謝をアップさせ、効果を向上させることができるのです」
「何故、目のヨガなのにこのような運動を行うのかというと、まず準備運動として各関節を動かし、身体全体の代謝をアップさせてから色々なポーズをとると視力向上効果が倍増するからなのです。
また、首が凝ると心臓からの血液循環が滞り、目に栄養が届きにくくなり結果的に視力を低下させますが、この 「首」 に働きかけようと思うなら、足首、手首、そしてウエストのくびれ(クビれ)といった 「首」 と名のつく箇所を柔らかくすることがスタートなるので覚えておいて下さい」
「足首を柔らかくするために、足の各指に手の指を挟み、グルグル回してください。次に立ち姿勢、そして足を伸ばした座り姿勢で足指を全て広げて下さい。そして最後に足親指と人差し指を重ねていただけますでしょうか(会場からは「えー、(私の身体って)スゴク固い!」「まっすぐ立てないです!」などの声が続出しました)。
最初は難しいかもしれませんが、これらは準備運動なので気軽に行ってください。またお風呂に入ったときに各指の間を石鹸をつけた手の指で50回ほど丁寧にこすってもらうのも有効です。ちなみに足指の間への刺激は肝臓や大腸に働きかけますので、排泄が促進されデトックスにもつながりますので、是非普段の生活リズムに組み込んで、毎日試していただきたいですね」
「次に目の周りの筋肉を動かしていただきます。何故、目を動かすと視力が良くなるかというと、目の周りに眼筋と呼ばれる視力調節を担ってくれる筋肉群があり、その筋肉を柔らかくすることによってより良く見えるようになるのです。
では、目をできるだけ大きく開いて下さい。そして出来るだけゆっくりと目の右端に眼球を動かします。(3秒固定後)はい、戻して下さい(左端も同様)。次は右斜め上に眼球を動かして下さい。(同じく3秒固定。その後左斜め上、上、下と続きます)。以上が終わりましたら、右端、右斜め上、上、左斜め上、左端、左斜め下、下、右端と、眼球をゆっくりと確実に1周させて下さい。これを1日何回かに分けて行うのが理想ですが、今の時点でも、ドライアイの方は楽になってきているのではないでしょうか(数人の参加者が頷かれました)」
「次は目を見開いて、眼球を前に飛び出させるようなイメージで目に力をこめて下さい(3秒固定)。元に戻し、続けて奥に引っ込めるイメージで力をこめて下さい。これで眼球の周りの毛様筋と呼ばれる筋肉が刺激され、眼の中にある水晶体の伸び縮みをスムーズに行えるようになります」
この後、ウインクを行う、顔の表情筋を使ってのじゃんけんを行うなどのトレーニングが続きました。特に顔でじゃんけんを行うことは会場中に笑いを誘いましたが、山本先生は 「笑いは全ての生命活動を活性化させますので、目にとっても良い結果が得られるようになりますよ」 とおっしゃっていました。
ここまで目の周囲に重点を置かれた運動を指導された山本先生は、ここから本格的なヨガのポーズに移られました。
「一般的に、乱視の方は背中の肩甲骨の左右に歪みがある場合がほとんどで、つまりは背中に 「私は乱視です」 と書いているようなものです。ですから、肩甲骨を動かすポーズで背中の歪みを矯正してみましょう。
先ずは初級として手の指を開き、内側に向けた状態で四つんばいになり、続けて胸を床に近づけます。その際、息を吐きながら行うことに注意して下さい。ちなみに肩甲骨が背骨側に近づく箇所が胸椎4番となりますが、ここは肝臓のツボでもあり、肝臓への刺激は目にも良い刺激を与えてくれますので、色々な意味で目に良いポーズといえます」
「続いて、胸を下げた状態で上半身を右側に移し、あごを右側にねじり、眼球も右側に寄せ切ります。いかがですか?大丈夫ですか?(笑)。では身体を一旦元に戻し、左側でも同じ事を行います。これが中級です」
「上級として、四つんばいで胸を下げ、上半身を移し、あごをねじり、眼球を寄せ切ったら、ウインクを行います。これが上級のポーズとなります」
あくまでも無理は禁物、と注意をされながらも、山本先生の指導に会場内からは 「気持ちイイ」 の声が溢れました。
他にも両足を広げながら首の後ろ側の後頭骨付け根辺りを刺激しながら眼球を動かす方法(その際、唾液が出るかどうかで、刺激箇所が正しいかどうかを判別することが出来ます)など複数の方法が紹介され、あっという間に講座終了時間が迫ってきました。
「目は心の窓、という言葉がありますが、目には身体の歪みの情報が蓄積されています(虹彩(眼球の白目部分)の状態を図る特殊な装置で計測すると、腰痛(完治、継続とも)などを持っていたかどうかも数値化されるそうです)。また、鬱状態の視線は下に向く傾向があるように、目には身体や心の情報が反映されますので、眼球やその周囲の筋肉に刺激を与えることはただ単に視力が良くなる、というだけでなく、人生そのものを変える可能性が秘めているのです。
皆さんには視力は良くなる可能性が高いことをご理解頂き、日々、ヨガのポーズを楽しんでいただけることを願っています。
そしていつの日か訪れる様々な身体や心の変化を味わってくださいね。
本日はありがとうございました」
また講座終了後に、講座開始時に視力を測られた方が、その場で再度視力検査をされたのですが、ほぼ全ての方が視力向上を果たしておられ、驚きの声が上がったこともご報告させていただきます。
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