上質人生大学

特別講座レポート

2010年6月
播磨陰陽師講座 / ~ 夢の構造Part5 ~
尾畑 雁多(おばた かりんど) 先生

i-obata.jpg尾畑 雁多(おばた かりんど) 先生

1960年、赤穂浪士の子孫としてこの世に生をうける。
先祖代々、赤穂武士の間に伝わっていた古式陰陽道を伝承する播磨陰陽師の末裔として、幼い頃より様々な霊体験を通して、一子相伝の秘術を習得する。古式陰陽道の伝承は、歴史的に「謎の集団」として知られる播磨陰陽師たちのもつ呪術・霊術から武術・戦略や武家の風習にいたるまでの多岐にわたるが、特に当家の伝承は、古くは物部の祭祀に起因する夢操り・夢伝え等の、独特な夢の世界に関する伝承と、その世界から現実に影響を与え変更すると伝わるノウハウを有する。

 

 

 

 

「人間は必ず夢を見るように出来ています」

尾畑先生が会場のみなさんに話しかけました。

 

100625_obata_01.jpg「ただ、夢は何もしなければ削除される運命にあります。少なくとも4時間を経過すると思い出すことは出来ません。ですから、目覚めた時に思い出せる印象的なシーンを、思い出せる順番に記録し文章化する。つまり “夢日記” を書く訓練を私はお薦めします。

これはコンピューターのアプリケーションを記録するようなもので、保存時にプログラムの内容を書き換えれば次回の実行結果は別バージョンになりますよね。

これを私たち人間に当てはめるとどうなるでしょう。夢日記を書くことで夢の認識能力が鍛えられ、夢を変更することができるようになります。夢と潜在意識は同意義なので、夢を変更させれば潜在意識も変化し、結果、人生が変わる、という寸法です」

 

 

 

 

「私たちは脳が意識した世界を見ています。今、この会場に居るのは脳が “この会場に居る” と認識しているから “ここに居る” わけで、例えばその時間軸、空間軸を変化させれば、私たちは違う世界に存在することになります。

具体例をいえば、遺跡や古い書物に触れると製作された時代から現在までの情報にアクセスすることができる、といった類のことです。これは播磨陰陽師の技法として伝承されているので、訓練さえすれば誰でも夢を通じて過去の世界に生きることができるようになります。

この技法では “考えず思うこと” が重要です。何故なら、私たちの脳は心で感じると適切に処理しますが、意識が考え出したことはうまく処理できず、情報は違うイメージに置き換えてしまいます。これを “作話(=作り話)” と呼びますが、事実と違う情報を正しい事として記憶してしまうので注意が必要です」

 

 

 

 

100625_obata_02.jpg「私たちは夢を見る際、脳内地図というものを作ります。これは夢世界における自分の立ち位置を理解し、不安をなくし自由に行動するために必要不可な概念です。

さらに陰陽道ではその概念をさらに発達させ、時間軸の脳内地図として “暦” を使用します。これにより、夢世界の出来事を現実世界の月や年を表す暦と照らし合わせ 「今日は満月だから良くない事が起こっても当然だ」 などと良否を判断するのです。

他にも 「一日を表す時計」 や 「絵図」、 「さしがね」 などの概念があり (「さしがね」 とはモノの大きさや長さを測るための基準)、これら全ての技法を駆使して夢の中の状況を理解するのです。理解は不安を解消するための確実な方法です・・・脳は不安になるとパニックに陥り、高速で情報処理を行おうとします。しかし、脳は睡眠の大半を使って記憶整理を行いますので、不要な情報処理は避けなければなりません。ですから夢世界の状況を理解し、不安を解消する必要があるのです」

 

 

 

 

「夢が断片的なイメージである場合は、心理的にネガティブになっているケースが多いものです。もっとも、人の心は基本的にネガティブな傾向、例えば、自分の不幸自慢や他人の不幸を喜んだり、不幸な筋立てのドラマを好みますが、あまりにネガティブな思考を繰り返すと、現実世界にも不幸が反映されますので、断片的な夢が続いた時は注意が必要です」

 

 

 

 

100625_obata_03.jpg「人間は生まれてしばらくは良い状態が続きますが、一年を迎える少し前に運勢が落ちてしまいます。そして誕生日を迎えて、また良い状態が続く・・・といったサイクルを持っています。つまり、6月生まれの人は5月に失敗が続くが、月が替わるとツキも入れ替わり良いことが起こる、といった傾向があるのです。

さらにもう少し長い12年サイクルというものもあります。これは最初の7年間は良いことが続きますが、その後5年間で運勢が落ち、次の7年間がまた良いサイクルになる、といった傾向です。この傾向を観察すれば、1年後、12年後の自分は今と同じような運勢の傾向にあることが想定できます。

今がポジティブならいいのですが、ネガティブな傾向の時は、今の自分が1年、12年サイクルの、どの辺りを経過しているかを観察する必要があります。そして先の見通しを立てたら、深呼吸を行います。

呼吸を落ちつかせることは悪夢を遠ざけることにも繋がりますので、心して行ってください。

また、眠りに入る時のイメージは夢に投影されることが多いので、睡眠前に見るモノを意識的に選択することで夢の内容をコントロールすることもできるようになります」

 

 

 

 

ここまで夢の説明をされた尾畑先生は、参加者からの質問に答える形で “闘争本能” について説明されました。

 

100625_obata_04.jpg「人間には闘争本能があります。この闘争本能をコントロールする=他人への怒りをコントロールできるようになると、情動=恐怖、驚き、怒りや悲しみといった急激な感情の変化に振り回されることがなくなります。

ほぼ全ての夢は情動に影響を受けるので、情動をコントロールできれば夢も安定し、他人と争うこともなくなり、ひいては現実世界を良い方向に導くことができるようになります。

一方、他人が闘争本能むき出しで私に攻撃してきた時はどうすれば良いのでしょうか。その場合は、まずその人の話しを聞くことから始めます。そうすることにより、私が味方であることを相手に認識させるのです。人間の本能として味方への攻撃は有り得ないので、敵、味方の線引きをハッキリさせて相手を誘導するのが得策です。

例え外部から影響されたものであったとしても、自分の感情に振り回される事ほど愚かなことはありません。情動に負け、闘争本能のコントロールを失えば夢は変化し、いずれ現実世界も望まぬ方向に向かってしまいます。

人生を良い方向に向けるには自身の感情を落ち着かせ、イメージ力を活用することが大切です。技法として祭文を唱える際も、イメージを心の中に描くことが大切とされています。そういった意味でも見た夢を思い出すことがイメージ力を鍛える早道であることをお伝えして、本日の講座を締めくくらせていただきます。

今日はありがとうございました」

 

夢の話も終わり、最後は尾畑先生による大祓祝詞(おおはらいのりと) で今回の講座は締めくくられました。

 

 

 

 

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