上質人生大学

特別講座レポート

2011年7月
対談~NLP&陰陽道コラボ Part2
金蔵院 葉子 先生 & 尾畑 雁多 先生

今回の上質人生大学公開講座は、播磨陰陽道をNLP的視点から見たらどうなるか、逆にNLP理論を陰陽道的に解釈したらどうなるか、を試みるシリーズです。

 

NLPは、神経言語プログラミング(Neuro-Linguistic Programming)の略で、欧米では「メンタル合気道」とも呼ばれています。

実際、NLPを学んでいくとNLPの技法の多くが日本古来の武術や芸能、あるいは神道、陰陽道的な要素とそっくりなことに気づかされます。

 

また、播磨陰陽道は日本古来の伝承を受け継ぐ世界的にみても類のないユニークな発想法であり、行動法として注目されています。 

 

 

  

i-konzouin.jpg金蔵院 葉子

1998年 渡米し米国NLP協会公認トレーナーの資格を取得。

人生の基盤をつくるインフラとしてNLPを指導。国内はもとより韓国においても指導実績をもつ。潜在意識を扱う教授法としては日本屈指といわれる。

また、パラダイムシフト(意識改革)をリードする上質の国内外の専門講師をネットワークする「上質人生大学」を主催。上質人生プロデューサーとして、人生にエレガントな変化を起こす「場」を提供している。韓国での俳句指導や、能・狂言の舞台出演等、東西の文化交流、深層意識をふまえオリジナルの意識文化を啓蒙している。

 

 

i-obata.jpg尾畑 雁多(おばた かりんど) 先生

1960年、赤穂浪士の子孫としてこの世に生をうける。

先祖代々、赤穂武士の間に伝わっていた古式陰陽道を伝承する播磨陰陽師の末裔として、幼い頃より様々な霊体験を通して、一子相伝の秘術を習得する。古式陰陽道の伝承は、歴史的に「謎の集団」として知られる播磨陰陽師たちのもつ呪術・霊術から武術・戦略や武家の風習にいたるまでの多岐にわたるが、特に当家の伝承は、古くは物部の祭祀に起因する夢操り・夢伝え等の、独特な夢の世界に関する伝承と、その世界から現実に影響を与え変更すると伝わるノウハウを有する。

 

 

 

 

110709_konzouin・obata_01.jpg「今回は、NLPと播磨陰陽師との2回目のコラボレーションとして企画させて頂きました」

金蔵院先生と尾畑先生が会場のみなさんに挨拶をされました。

 

尾畑先生:「NLPは精神面の合気道と呼ばれています。播磨陰陽道も合気道系の武術も含んでいますので、今回は面白い対談になると思います」

金蔵院先生:「そうですね。NLPは神経言語プログラミングと言い、元々は 「我々の頭の中では何が行われているのか」 という疑問を解明するためにスタート、言語学と認知論を融合させ、神経細胞が思考を言語化する過程を応用することによって自身の目標を現実化させる手法として発達してきた歴史があります。

別の表現を借りるなら 「脳の働きを探求し続けてきた」 といえるのです。

一方、合気道には身体の動きを通して教えを会得する特徴があります。NLPも脳へのプログラミングを通して自分の深層心理を理解します。どちらも「(身体や脳の)動きを通して自分の本質を会得する方法」 といえましょう」

 

 

 

 

尾畑先生:「ではさっそく簡単なワークを行ってみましょうか」

 

110709_konzouin・obata_02.jpg金蔵院先生:「まずは二人一組になり、前の人は、私が 「ハイ、倒れて」 の合図と共に肩を叩きますので後ろに倒れてください。後ろの人は前の人を受け止めてくださいね。次に「ハイ、倒れて」 の合図だけで倒れてください。最後は 「倒れまい」 と思いながら立っていてください。(金蔵院先生が耳元で声をかけます)「ハイ、倒れて」。 どうです?後ろに引っ張られて倒れてしまうでしょう。これが脳へのプログラミングで、簡単な催眠なのです」

 

 

 

 

110709_konzouin・obata_03.jpg尾畑先生:「次のワークは意図的に倒れた後、手でひっぱるワークを行ってみましょう。

先ず前の方が後ろに倒れます。それを幾度か繰り返したら、後ろの人は前の人の背中に風が届く程度の手の動きで前の人を引っ張ります。するとどうでしょう。前の人の身体が反応して後ろに引っ張られるように倒れてしまいます。これは身体が動きを覚えて一種の催眠状態となったので、後ろの人の動きに反応してしまう現象です」

 

尾畑先生:「目をつぶり、両手を広げて立っていると身体は前後に揺れ始めます。その時 「後ろに倒れても大丈夫ですよ」 と声をかけると足首の形状により人は後ろに倒れやすくなる。その刹那、心の中では「空中に浮かんでいるような」 気持ちになるものです」

 

会場からはワークを通して感嘆の声が上がりました。

 

 

 

 

金蔵院先生:「間合い(距離感)は大切ですね。相手を信頼できる距離感がなければ心が閉ざされコミュニケーションは成立しません。

間合いは相手の呼吸や表情、姿勢、服装などから得られた情報を自身のデータベースと照合し相手が信頼に足るかどうかを判断、想定した上で得られます。

この判定は相手と自分が “似ている” “知っている” “分かり合える” といった共通するものを持っているかどうかが鍵となるのです。

この点から考察すると、先ほどの後ろに倒れるワークでも相手の動きとあわせる→呼吸を合わせるところから信頼が生まれて初めて倒れることができるといえますね」

 

尾畑先生:「そうですね。その呼吸合わせが合気道の体験で大切なベースになると思います」

 

尾畑先生:「空手、柔道、剣道、合気道の4つは新武道であり、それ以外は古武道と呼ばれています。大きな見方をすれば江戸時代前、明治時代以降で分けられますし、「○○道」と呼ばれるものはほとんど新しい武術だと考えて間違いないでしょう。

その中でも合気道は勝負を行わないので試合もなければ終わりもありません。型で投げる、型で受けるが主となります。合気道では身長150cmぐらいが一番有利とされています。それは昔の人が小さかったからで、昔の動きを記録したビデオでは本当に早く動いています」

 

 

 

 

110709_konzouin・obata_04.jpg金蔵院先生:「自分の状態が望むものではなくなった時の対処法としてNLPは本当に役に立ちます。例えば人前で出てあがったり、上司に注意されたときなどの対処法ですね。そういう時の立ち姿勢は中心軸がぶれている、つまり気が上がり筋肉が固くなるといった状態です。その状態から抜け出すにはどうすればよいか。その方法の一つに身近な空間に条件付けをおこなう “アンカーリング”というものがあります

 

金蔵院先生:「誰しもそこに行けばホッとする場所、というものがあると思います。それは行きつけの喫茶店だったり、お気に入りの木陰だったり。そういった空間を自発的に作り出すのです。気が上がり筋肉が固くなってきたらその場所を思い浮かべる、それだけで目の前の状況に対処する落ち着きを取り戻すことが出来ます。そういう状態になって初めて合気道でいうところの、物事に立ち向かうのではなくかわすことが出来るようになると思います」

 

 

 

 

 

110709_konzouin・obata_05.jpg尾畑先生:「播磨陰陽師に伝わる“御式神内”と呼ばれる武道では相手の動き、例えば手の動きから身体の動きを読み、相手を自分のコントロール下に置く方法があります。ねじりを伴いながら重心を上げるようにコントロールする、いわば“勾玉”のように相手を動かすのです。人間は中心軸がぶれれば頭がくらくらするので平常心を保つことが難しくなる、という原理を応用し、相手の自発的な動きを封じるのです。これも合気道に通じる体術のひとつですね」

 

金蔵院先生:「大切なことは中心軸がぶれないようにする、ということですね。これは身体だけではなく、コミュニケーションにおいても同じことがいえると思います。相手に攻撃されても自身の軸が安定していればかわし続けることが出来ます。これは自分自身に軸があって初めてなせる技なのです」

 

金蔵院先生:「相手は人間だけではありません。自身をとりまく状況に振り回されることもあるでしょう。そのような時も軸をしっかりと持って立つ。状況を観察し、時には後ろに回り込む必要もあるでしょう。どんな時でも「私は振り回されなくてもいいんだ」と自身に言い聞かせることです。それを身体に覚え込ませ、脳にプログラミングするのです。その意味でも、私は武道とNLPには共通点が多いのではないかと感じています」

 

 

 

 

 

金蔵院先生:「皆さんは 「軸がぶれている→本来の自分ではないなぁ」とお感じになることはありませんか。カウンセリングでよくあるのは原因追求の為 色々な問いかけをおこなうところですが、NLPでは具体的な過去を洗い出すことはありません。

NLPでは、「●という原因によって■が起きた」という因果関係は本人の思い込みに過ぎないと考え、むしろ、これからどうなりたいかに焦点をあわせるようにします」

 

金蔵院先生:「ここでひとつ、簡単なワークをおこなってみましょう。どなたかこの場でワークをおこなっても良いとおっしゃる方はおられませんか?

(手をあげられた参加者を指名し)ではお伺いしますが、ご自身の中で「困ったなぁ」とお感じのことはございますか?」

 

参加者:「特定のタイプの人とのコミュニケーションが苦手なので、克服したいと考えているのですが…」

 

金蔵院先生:「わかりました。その方とうまく対処できなかったのでお困りだったのですね。では目を閉じてうまくいかなかった時の感覚を思い出してください。今のあなた身体は何を感じていますか」

 

参加者:「身体がこわばった感じがします」

 

金蔵院先生:「呼吸はどうですか」

 

参加者:「浅い呼吸です」

 

金蔵院先生:「身体のどこに力が入っていますか」

 

参加者:「眉間にシワがよる感じです」

 

金蔵院先生:「気が頭の方に上がり、身体の軸が不安定な状態ですね」

 

参加者:「はい」

 

金蔵院先生:「では一旦、その状態をココ(空間)に置いていきましょう。さぁ伸びをしてリラックスしてください。気分を入れ替え下腹部に集中し身体の軸を安定させたら、先ほどの問題はかわすことが出来ることを体験していただきましょう。

尾畑先生の手をとって振り回してください。軸が安定するほど相手を軽く振り回すことが出来ると思います。

…ご自身の軸の安定を体験した後で、先ほどの相手の方を思い浮かべてください。どうでしょう、何かお感じになりますか」

 

参加者:「はい。何だかホッとする気がします」

 

金蔵院先生:「(周囲の方に向けて)彼女の姿勢の変化がお分かりでしょうか。先ほどと違い、背筋がスッと伸びたキレイな立ち姿勢になっておられます。

(被験者に対し)あなたは今、ご自身の脳内の思考回路を上書きされました。これからは今までと違うご自身の態度を選択することができます。

ではもう一度目を閉じていただけますか。将来その方ともう一度対峙されたとき、あなたが今までとは違う態度で対処されているところを想像してみてください。その現場をしっかりとイメージできたらあなたはもう大丈夫ですよ」

 

 

 

 

金蔵院先生:「自身を知るために内面を掘り下げると、必ず “アウトプット” つまり “他人とのコミュニケーション” の問題に直面します。これは人が生きていく上で避けて通れない命題ですが、この自分と他人の関係性を考える上で必要な概念に “場” を欠かすことはできません」

 

尾畑先生「そうですね。人が集う空間=場には “主” が存在します。主とは文字通り、場を支配する存在のことで、場を構成する人がコントロールされる対象となります。楽しい人々が集う場には楽しいエネルギーが満ち、辛さを感じている人が集う場には辛いエネルギーが満ちています。通常、人はその場のエネルギーに感応するので、場のエネルギーをみれば自分の精神状態を知ることが出来ます」

 

金蔵院先生「場にコントロールされるのはある意味自然なことですから、主の存在は無視できませんね。自分だけ違うエネルギーを持っていればその場に居られませんし、その場のエネルギーが自身の心地よさとかけ離れた方向に向かっていればストレスがたまります。そのためにも自身の軸がどこにあるかをしっかりと認識することは大変重要ですね」

 

 

 

 

110709_konzouin・obata_06.jpg今回も多々なる話で盛り上がった対談講座ですが、そろそろ終わりを迎える時間となりました。

 

尾畑先生:「拍手を打つと場の空気が変わります。それは同時に背筋が伸びる瞬間でもあります。軸を整える=心を整えるということを、普段からしっかりと認識していただければと思います」

 

金蔵院先生「NLPや陰陽師の秘儀は人生を生きるために自身を確立し、周囲とのコミュニケーションを構築するにおいて大変有効な手法の宝庫であると思われます。今回はそのための手段の一つとして自身の軸の安定をテーマにお話させていただきました。皆さんにはご自身の軸を安定させれば日々降りかかる問題に都度対処できるという認識を、日々の暮らしの中でご活用頂ければ幸いと願っております」

 

金蔵院先生・尾畑先生「本日はありがとうございました」

 

 

 

 

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