上質人生大学

特別講座レポート

2007年1月
播磨陰陽師講座 / 新春の巻 ~大祓祝詞を学びましょう ~
尾畑 雁多 先生

 皆さん、こんにちわ。今回の 上質人生大学公開講座レポートは、「 播磨陰陽師講座 / 新春の巻~大祓祝詞を学びましょう ~ 」 をご案内いたします。

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 今回の上質人生講座は、播磨陰陽師に伝わる、刀(武術)、鏡(祀り・祓い)、勾玉(呪い)三種の秘事の内、鏡にあたる祝詞(のりと)のお話です。

  今回の講座において特筆すべき点は、播磨陰陽師が使う大祓祝詞の霊力の強さそのもので、播磨陰陽師はこの祝詞を駆使することによる精神的な修行や意識の拡張、そして夢殿 (霊界とも神界とも言われている夢の世界のこと) での意識的な活動につながるノウハウを駆使することができる、とされていることです。特に今回は霊的な変革期と目される2007年の初まりの月でもありますので、大祓祝詞の内容理解からその唱え方、活用方法に至るまでの秘伝伝承を目的として行われました。

 大祓祝詞は藤原鎌足が作ったとされる祝詞の中では最も基本となるものの、現代人にはその内容を理解すること自体困難で難解に思える点も少なくありません。しかも、いろいと祝詞本を集めて行くと、内容の異なるものがたくさんあるのでその傾向は尚更です。
  現在基本となっているものは、大正3年に決められ神社本庁が使用しているものですが、複数の古神道系宗派では、微妙に各部の異なるものを奏上しています。

 そこで今回の講座では、播磨陰陽師に伝わる大祓祝詞秘事を基本にして、現代日本語としての内容理解から祝詞の音そのものの操作方法といった実践的なノウハウをわかりやすく学ばせていただけることとなりました。

 

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尾畑 雁多(おばた かりんど) 先生】 

  1960年、赤穂浪士の子孫としてこの世に生をうける。 
  先祖代々、赤穂武士の間に伝わっていた古式陰陽道を伝承する播磨陰陽師の末裔として、幼い頃より様々な霊体験を通して、一子相伝の秘術を習得する。古式陰陽道の伝承は、歴史的に「謎の集団」として知られる播磨陰陽師たちのもつ呪術・霊術から武術・戦略や武家の風習にいたるまでの多岐にわたるが、特に当家の伝承は、古くは物部の祭祀に起因する夢操り・夢伝え等の、独特な夢の世界に関する伝承と、その世界から現実に影響を与え変更すると伝わるノウハウを有する。

 

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 「みなさんこんにちは」 尾畑先生が会場の皆さんに挨拶をされました。

 「この中で “大祓い祝詞” を覚えあげられた方はいらっしゃいますか。(会場を見回し)いらっしゃらないようですね。お祓い祝詞というものは、神社などで通常あげられる祝詞の中でも一番長いもので、特に大きなお祓いをするときに唱えるものとされています。実はこの大祓い祝詞をあげる日は決まっておりまして、節分の 2 月 3 日、 6 月 30 日、 11 月 23 日、そして大晦日の 12 月 31 日となっております」

 

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 「悠久の昔より大祓い祝詞はあげ続けられてきましたが、一言で大祓い祝詞といっても、例えば現在と江戸時代のものとを比較してみても祝詞そのものが違ってきているのです。ちなみに現在の神社等であげられている大祓い祝詞は大正 3 年に神社庁が認めたもので、そこには祝詞を大量にあげる必要にせまられた背景があり、その為に資格のない人でもあげられるように内容を改定した、という経緯があるのです。しかしどの祝詞をあげるにしても、心の中でイメージを作り出すことが最も大切である点は変わりません」


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0701_obata_04.jpg このように大祓い祝詞についての大まかな説明をされた尾畑先生は、次いでその内容における詳しい説明に入られました。

 「事前にお渡しした黄色いプリントに播磨陰陽師が使う大祓い祝詞を記しておきましたので、今からそれを順に見ていくことに致しましょう(原文は左記のサムネイルをクリックしていただくと拡大致します)」

 そして尾畑先生は、手元のプリントに目を通しながら大祓い祝詞の文句を順に読み上げ、ひとつひとつの言葉の意味を紐解かれてゆきます。

 「の一文で “全ての罪は許される” と頭の中で思いつつ読み進め、の箇所での “ここだくの罪出してん” という一文でその全ての罪が出てしまうイメージを持つことの大切さをご理解ください。
  ところでイメージといえば少し話がそれますが、江戸時代の祝詞ではこの箇所に汚れた(けがれた)意味の読んではいけない文句が挿入されておりました。現在の祝詞ではその汚れた文句が削られ問題はないのですが、当時は該当部分をボソボソと口ごもるように言い、決してハッキリとは発音しないのが通例となっておりました。これはイメージの大切さを表わすエピソードのひとつだと考えております」

 では読むスピードとリズムが他と違い、少し強めに読み上げます。反面、の箇所では弱めにするなど、唱える口調にメリハリをつけるようにします。これは大祓い祝詞に限らず、祝詞全般にいえることですが、リズムをつけることを決して忘れないようにしてください。
  そしてリズムという意味において今回の大祓い祝詞で最も注目すべき箇所は、
の一文です。見ていただければおわかりになりますように、この一文はリズム(強弱)のために作られたといっても過言ではない文句の組み合わせとなっているのです」

 「後半に差しかかるの箇所までは自分が罪人のイメージで読み上げますが、ここでこの一文にある“速佐須良姫” に抱きしめられて全ての罪が許されるイメージが持てるようになると、この大祓い祝詞をあげる行為においての最大の効果を得られることになるのです」

 上記のように播磨陰陽師の使う大祓い祝詞全文の意味を一通り説明された尾畑先生は、引き続き ”祝詞をあげる際に気をつけるべき細かいノウハウ” についても伝授してくださいました。


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0701_obata_05.jpg 「祝詞をあげる際の声についてですが、読み上げる人の肉声によって聞いている人の頭蓋骨を震わせるように発音するのがミソといえます。これは超音波のようなものに相当しますが、これによって脳波は瞑想状態に近くなり、やがて祝詞をあげる人と聞く人の呼吸が合い、場の魂が浄化されてゆくのです」

 

 「祝詞をあげることが上手になってくると、祝詞そのものを 4 分割、 8 分割して、頭の中で先頭と途中を同時進行で唱えることが出来るようになってゆきます」

 「祝詞をあげる時間がない場合や技術が伴わない場合は、“天照大神(あまてらすおおみかみ)” を 10 回唱える方法があります。他にも神社の境内を 1 周につき 1 回 “天照大神” と唱え、計 7 周繰り返す修行もありますが、いずれも祝詞をあげるのと同程度の効果があるとされております」

 

0701_obata_06.jpg 「 10 分間、命をかけて祝詞をあげることは、 10 分間自分の命を捧げることと同じ意味なのです。それ程真剣に祝詞をあげてはじめて秘められし霊力が効力を発揮するのです」

 

 「目が覚めて布団から出るまでの 10 分間は集中力を発揮できる時間帯です。あと、お風呂は禊(みそぎ)で水中に入ることと同じ意味を持ちますので、湯船内での祝詞は禊のイメージを持つことが大切です」

 「祝詞を完全に覚えていないうちは、夜の祝詞はやめた方がよいでしょう。文句がややこしいのでついつい眠れなくなってしまいますから(笑)」


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0701_obata_07.jpg このように祝詞に関する様々なノウハウを述べられた尾畑先生は、一息つくと会場の皆さんから幾つかの質問を受けられました。

 

参加者 A 「悪魔祓いに大祓い祝詞は効果があるでしょうか」

尾畑先生 :「大祓い祝詞は複雑、且つ長いので、完全に暗記できるくらい自分のものにしていなければ、ヘタな音楽と一緒で効果を発揮するのは難しいといえるでしょう。 それよりも先ほど申し上げた “天照大神” の方法が簡単なので、私はこちらをお薦め致します。その際、頭の中で唱える “天照大神” とは少しずらしながら口元で唱えることができればより行為に集中できるハズです。
  とにもかくにも集中できなければ意味がないので、祝詞をあげる際はくれぐれもその点に注意してください」

 

参加者 B 「 2 拍手のタイミングはどのようにすればよいでしょうか」

尾畑先生 「大祓い祝詞では最初と最後、そしての箇所で2拍手致します。ちなみに悪霊は鈴や鐘の音が嫌いなので、拍手の代わりに鈴を使用する場合もありますね」

 

参加者 C 「祓い祝詞とはどのようなものなのでしょうか」

尾畑先生  「祓い祝詞の文句は “掛まくも賢き(かけまくも) 伊耶那岐の大神(いざなきのおほかみ) 筑紫の日向の橘の小戸の阿波岐原に(つくしのひむかのたちばなのおどのあわぎはらに) 禊祓へ給ひし時に生坐る祓戸の大神達(みそぎはらエたまイしときになりませるはらへどのおほかみたち) 諸々の禍事(もろもろのまがこと) 罪(つみ) 穢れは在らぬをば(けがれをあらぬをば) 祓ひ給へ清め給へと申すことのよしと守り給へ 幸い給へと申すことのよしを天津神 国津神 八百万の神をともに もろもろ聞こしめすものをぞと宣る(のる)” となっております 」


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0701_obata_08.jpg 講座も終盤に差しかかり実際に大祓い祝詞をあげる時間が迫ってまいりました。そこで尾畑先生は大祓い祝詞をあげる心構えを次のように述べられたのです。

 

 「 大祓い祝詞をあげるには 1 人、 2 人、そして大勢の人数であげる 3 パターンが存在し、今回の講座で皆さんに大祓い祝詞をお教えするのは、私の先祖の霊力を皆さんに授けるという意味があるのです。ではそのような点をご理解いただいた上で、皆さんと一緒に大祓い祝詞をあげてみることに致しましょう 」 

 そして会場には神聖な雰囲気をまとった大祓い祝詞が静かに、そして厳かに響き渡り、やがて悠久の時を思わせるかのような静寂が訪れます。会場の皆さんの呼吸が整い、永遠とも思えるその縛りを尾畑先生が吹き払うと、講座を締めくくる言葉が会場に発せられました。

 「今読み上げておわかりのように、大祓い祝詞をあげるにあたっての抑揚、強弱などは口伝として伝えられゆくものです。しかし、こういった伝承は身体が覚え込んでくれますので唱えていれば必ずできるようになってゆきます。
  
皆さんも普段の生活において時々訪れる節目々々に、播磨陰陽師が使う大祓い祝詞を唱えてみられてはいかがでしょうか」

 

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 ホロンPBIでは忙しい毎日の中では中々感じることの出来ないような「感動」や「体験」を皆様に味わっていただけるよう、各界のさまざまな先生のお話をホロンPBI主催の「上質人生大学公開講座」を中心に今後も充実したラインナップで展開してゆきたいと考えております。

 気軽な雰囲気の中で本当に気持ちの良い「体験」や「知識」に触れ合うチャンスなんてそうそうあるものではないですよね。これを機会に好奇心一杯の気持ちを鞄に詰めて、会場まで足をお運び頂ければ幸いと存じます。

 スタッフ一同、皆様のお越しを心よりお待ち申し上げております。

 それでは次回のホロンPBI主催の「上質人生大学公開講座」を楽しみにしていて下さいね。楽しいこと、不思議なこと、そしてあなたの人生にちょっとしたエッセンスを加えることが出来ること請け合いです。 どうぞご期待下さい。


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