上質人生大学

特別講座レポート

2005年8月
夢の構造 part2~真夏の夜の夢のお話~
尾畑 雁多 先生

  今回のバーチャルホロン大学公開講座は『夢の構造part2』~真夏の夜の夢のお話~』をお届け致します。

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尾畑 雁多(おばた かりんど) 先生】 

  1960年、赤穂浪士の子孫としてこの世に生をうける。 
  先祖代々、赤穂武士の間に伝わっていた古式陰陽道を伝承する播磨陰陽師の末裔として、幼い頃より様々な霊体験を通して、一子相伝の秘術を習得する。古式陰陽道の伝承は、歴史的に「謎の集団」として知られる播磨陰陽師たちのもつ呪術・霊術から武術・戦略や武家の風習にいたるまでの多岐にわたるが、特に当家の伝承は、古くは物部の祭祀に起因する夢操り・夢伝え等の、独特な夢の世界に関する伝承と、その世界から現実に影響を与え変更すると伝わるノウハウを有する。


happa.jpg「私は、播磨陰陽師の子孫です」

 

0508_obata_1.jpg 講座冒頭、まずは尾畑先生が挨拶をされました

  「私ども播磨陰陽師は、祭祀、武術、陰陽術の三種類を持って播磨陰陽道を確立、継承致しました。つまり陰陽道はもとより、お祓いに関わる特殊な武術や古神道の秘事などを大量に伝承してきたのです。その上で鑑を神奉り、剣を武術、勾玉を呪術とし、三種の神器になぞらえ全てを包括した上で「播磨陰陽道」を作り上げたのです。
  私の祖先は、三百年以上前には神祓衆として「陰陽師」「播磨者」「播磨武士」「播磨衆」などと世間より呼ばれていたようですが、自分達では自身の事を「御式神内(ごしきうち)」と呼んでおりました。通常、「御式内」とは武家の屋敷内で伝えられる武術や礼式を意味しますが、播磨では独自に「神」の字を加え「式神」の文字で陰陽道全体を表していたようです。よって、近年までは「播磨御式神内」でありましたが、最近は「播磨陰陽師」とだけ呼ばれるに至っております」
 このように尾畑先生自ら播磨陰陽師の子孫らしく、自らの名乗り、及びいわれを説明されると会場内は静と水をうったかのような雰囲気となりました。

happa.jpg 「夢の世界は天、上、中、根、底と分ける事が出来ます。例えば朝、悪夢で目が覚めて一日気分が悪ければ、悪夢に夢を喰われたといいますが、それが悪夢かどうかを判断する境界線は天と上の境目に求める事が出来るのです。

 私どもの伝承では、自分が存在する世界以外を幽界と呼んでおりますので、もちろん夢の世界は幽界に属します。そして幽界において、霊的な存在が私達に何かを伝えようとする場合、例え話としてアプローチをしてくるケースが一般的であります。何故なら霊界の言葉は複雑につき人間には分かりづらく、例え話の形を取らざるを得ないからなのです」 と、夢の世界の概要を説明される尾畑先生。

  更に夢のお話は続きます。

 

0508_obata_2.jpg 「よく、高天原はドコ?といった問答が世間にはあります。例えば九州における宮崎や富士山などそれらしい場所は幾つも挙げられますし、私の手元にある明治時代に書かれたその類の書物にも候補地として多数の場所が列挙されています。

 

  しかし実際のところ、高天原というのは心の中の世界を指しているので実在などしないのです。つまり夢の中の世界を実在する場所に当てはめようとしている訳ですから、当然、答えの出る訳もありません」

 「さらによく受ける相談の1つとして、川や海で溺れる夢を見ますがこれは何か意味があるのでしょうか?といった話があります。通常、川や海などの水辺に纏わる夢は汗をかいた場合によく見るものですが、稀に内臓の不調が引き金になっているケースも見受けられます。ですから溺れるような夢を連続して見るような場合は医者で内臓のチェックを行ってみるのがよいと思われます。それでも解消されない場合は枕の位置を変えてみる事をお勧め致します」
 「誰しも「自分にとっての現実」の中に存在しないものは決して見えないものです。これとよく似た傾向として、人生の半分を費やすまでに幽霊を見なければ、その人の残りの半生においても幽霊を見る事はないといえますが、これは幽界における霊についても同じ事がいえるのです」
 「夢は現実の元を作っていますので、より良い夢を見るコトは大変重要だといえます。つまり、良い夢が現実の世界における幸福に繋がっているといえるのです。幸福という概念には文字通り幸せの意味が込められています。山の幸や海の幸。それらの恵みを受けて子孫がまっすぐに育ってくれるコトこそが真の幸福である、と江戸時代の書物には記されております」

happa.jpg0508_obata_3.jpg 乾いた喉を潤す為にミネラルウォーターを飲みつつ一息つかれた尾畑先生は、次いで夢の解釈についてのお話を始められました。 「眠りがなければ手足の先にケガをする事が多くなります。これは何かの起こりの触りであり、その後の大きな事象の前兆であるといえます。そうなると避けては通れないのが「祟り(たたり)」であります。つまり祟りとは、何かの触りがあって神がそこに立ち、そして自分自身が罰せられるコトを言い表しているのです。ちなみに祟りの言葉の語源は「立つ」の丁寧形であり、神の立ち姿をそのルーツとしております」

 「私どもの伝承では、言葉を書き続ければ必ず心も伝わるといわれています。言葉は言の枝葉でありますが、なにも言語としての言葉だけでなく、拍手(かしわで)や踊り(奉り)においても、そこに人間としての伝える気持ちが籠められていれば、それも広い意味での言葉となります。そして更に付け加えるならば、夢もコミュニケーションの手段となるので、これも言葉といえるでしょう。
  なぜならば同じ夢を見たという只それだけの事で、見ず知らずの相手とも一瞬で旧友のように親しくなれる程の強いコミュニケーション力を夢は持ち合わせているからです」

happa.jpg0508_obata_4.jpg 「さて、ここからは眠りの行についての話を致しましょう。まず、上を向いて寝て下さい。そして手のひらを上に向けて、上から降ってくる気を身体全体で受け止めるような気持ちで目を閉じて下さい。この時、やや斜め上を見るように心がけると気を受け止めるイメージをし易くなるでしょう。そして、眠るに際して一番大切なのは、布団に入り眠るまでのわずかな時間だという事を強く認識して下さい。  夢の世界はいろいろありますが、どの種類においても一時的に夢が溜まる場所の大きさなどは決まっているので、悪い事を考えると良い夢まで悪夢に食いつぶされてしまいます。ですから、この大切な時間に「悪しきものを祓い給いて、常に正しき事を行わしめ給え」と唱えるようにすれば、心の中から悪いものが消えてなくなり、良いイメージで良い夢を守る事が出来るのです」

 「御神木之行法という技も伝承されています。これは神社でしめ縄を施された樹に左手のみで触る事によって、神の情報が体内に入ってくるというものです。もっとも、神の言葉は我々の言葉とは違うので、これも夢の中で解釈されて伝えられる事が多いですね。
 具体的には、夢の中で新しい感覚を覚える事から始まるのが一般的です。この際、恐れは抱かないで下さい。恐れは夢の中ではすぐに悪いものとなって形作られるので極力避けておきたいのです。反対に喜べば気持ちが浄化され良くなります。夢の中では思いが全てなので、どのように心がけるかがとても大切です」

happa.jpg0508_obata_5.jpg と、ここまで一気に話されたところで、会場から尾畑先生に古文書に関わる1つの質問が投げかけられました。

 問い「最近の日本語は横書きが主流のようになってきましたが、本来の日本語である縦書きには一体どのような意味が込められているのでしょうか」

 回答「そうですね、やはり日本語は縦書きが正しいのです。戦後、英語が入ってくるようになってから日本語の世界でも横書きが普及しだしたのですが、結果、古い読み書きが出来なくなってきた事は否めませんね。つまり古式日本より伝えられてきた情報が途絶え始め、現状でも困った事になって参りました。
 古文書は古ければ古いほど、より縦書きに意味が出てきます。どの場所にどの文字があるか、また、同じ文字でもハネひとつ違えば読み取れる意味も変わってきます。よって伝承の内容も、出来るだけ古い文字、書き方で表現することに意味があります。それすなわち、当時の人が籠めた気の宿ること他なりません。よって重要な伝承は筆で手書きする価値があり、是非実行すべき事なのです。もちろん私も重要な事柄はこのように手書きの縦書きとして記録しております(と、このようにおっしゃった尾畑先生は手元の自筆ノートを開き、会場の皆さんにハッキリと見せられました)」

 

0508_obata_6.jpg 「ではここでひとつ皆さんに秘伝をお教え致しましょう。それは、常に水を携帯するということです。水は記憶を留めておきやすいので、神社に行く時などは特に効果を発揮致しますね。わかり易く言えば、神社を訪れた後に携帯した水を飲むと記憶が強化されるので、夢を見やすくなるという事です。通常、水はペットボトルが簡単で良いと思いますが、本式の際は竹筒に入れたりもします。

 

 また、先程申し上げた御神木之行法の際も水を携帯すればより良い結果が得られるでしょう。この場合も樹を触った後に水を飲む事が肝要です。
 ここであえて注意事項を述べるとすれば、神社に持って行った水は必ず水の状態のまま、全て飲みきるという事でしょうか。ですから、神社に水をたくさん持って行くと後で困ることになりますので、携帯する水の量はほどほどが良いですね(笑)」

happa.jpg さらに尾畑先生は、お祓いと神社のネットワークについても言及されました。

「お祓いでは御神酒(おみき)を使用する事がありますが、清明水でしぼった布を使用するケースもあります。ちなみに清明水とは神社に上げたお酒を混ぜた水の事ですが、お祓いの他にも墨をすずりでする時などにも利用します。
 さて、お祓いにおける様々な要因の中でも、特に大切なことの1つに昔の言葉で唱える、というものがあります。これは、火(カ)と水(ミ)を合わせて神となる、に由来しますが、古き文字を正しく発音すればこそ得られる神の力という訳ですね。ですから、現代の言葉ではどうしても力不足と言わざるを得ず、必然的に昔の言の発音が大切となるのです」

 「皆さん、もし機会があれば是非色々な神社を訪れてみて下さい。神社には神のネットワークと呼べるものが存在します。ですから色々な神社の神の空間に身を置くだけで、神やあなたの命が活性化してゆくのです。さらに神はお礼として色々な情報を授けてくれますから、神社を訪れるという事は大変有意義な意味を持つのです」

 

0508_obata_7.jpg そして、最後に今日の日付を確認された尾畑先生。

 

  「本日は旧暦で6月30日ですので、今日を境に明日より一年の後半が始まります。皆さんが今年の残り半分をがんばって過ごせるように、今からお祓いを行いたいと思います」と、おっしゃると本日の講義を締めくくるべく、力強くお祓いを行って下さいました。

happa.jpg 今回のテーマである 「播磨陰陽師における夢のお話」 は大変奥深いもので、わずか数時間の講義ではとても内容の片鱗にすら辿り着く事も出来ません。そこでホロンPBI・バーチャルホロン大学におきましては、同テーマにおける 尾畑先生へのシリーズでのご登場を要請の上、快諾を頂いております。

  追って再続編の日時詳細をお知らせできるものと考えておりますので、皆様には楽しみにお待ち下さいますよう申し上げます。

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 ホロンPBIでは忙しい毎日の中では中々感じることの出来ないような「感動」や「体験」を皆様に味わっていただけるよう、各界のさまざまな先生のお話をホロンPBI主催の「上質人生大学公開講座」を中心に今後も充実したラインナップで展開してゆきたいと考えております。

 気軽な雰囲気の中で本当に気持ちの良い「体験」や「知識」に触れ合うチャンスなんてそうそうあるものではないですよね。これを機会に好奇心一杯の気持ちを鞄に詰めて、会場まで足をお運び頂ければ幸いと存じます。

 スタッフ一同、皆様のお越しを心よりお待ち申し上げております。

 それでは次回のホロンPBI主催の「上質人生大学公開講座」を楽しみにしていて下さいね。楽しいこと、不思議なこと、そしてあなたの人生にちょっとしたエッセンスを加えることが出来ること請け合いです。 どうぞご期待下さい。


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