上質人生大学

特別講座レポート

2003年3月その弐
深い呼吸でからだが変わる
龍村 修 先生

 

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 みなさん、こんにちは。

 さて3月における2回目のバーチャルホロン大学公開講座は、お手軽、且つ、お役立ち企画!
  龍村 修先生による「深い呼吸でからだが変わる~生活の中に東洋の英知を取り入れ、深い呼吸を身につけよう~」をお送り致します。
 が、「一体、何がお役立ち企画なの?」と、お思いのそこのあなた!その疑問はごもっとも(笑)。でもこの先レポートを読めば、その疑問が解けるばかりでなく、当日、会場に行かなかった自分を責めてしまうかもしれませんよ~(笑)

  では早速始めることに致しましょう… とっ、その前に、今回の講座を担当して頂く龍村先生の略歴を申し上げておかなくてはいけませんね(笑)

 


 【 龍村 修 先生 】
  1948年生まれ。早稲田大学文学部卒。学生時代の演劇活動の中でヨガに出会い、その後、世界的な求道ヨガの権威:沖正弘師門下に入門。1974年朝日カルチャーセンター開講時のヨガ教室講師を務める。それ以来、沖正弘師の幹部内弟子として、ヨガによる人間性回復運動において世界的に活躍。
 1994年4月独立。同年、龍村ヨガ研究所を設置。以降、ヨガや東洋伝統の英知を活用し、からだの声、地球の声が聞こえる人材づくりを行っている。
 現在、国際総合ヨガ日本協段位:七段位。
 著書:「深い呼吸でからだがかわる」(草思社)
     「生き方としてのヨガ」(人文書院)など。

happa.jpg0303_naruse-02_1.JPG  さて、壇上に立たれた龍村先生は挨拶もそこそこに、会場の参加者一人一人に視線を配りながら早速に本日の講義を始められました。そして開口一番「人体観」という言葉を使われたのです。

 「例えば…」龍村先生は、正面を向いて「人体観」という言葉の持つ意味を会場の皆さんに伝えようと思いを巡らせます

 「現代人は「ベータカロチン」が身体に良いものだ、という事を知っています。さらに人参には、その「ベータカロチン」が含まれている、といった事実も知っています。だから「人参は身体に良い食べ物だ」と思っているのです。これはいってみれば「知識」による判断ですね。
 さてここで、少し考えてみてください。例えばそれらの知識を持ち合わせていなかったであろう「江戸時代の人たち」は、「身体に良い」と思われる食べ物を、どのようにして判断していたと思いますか?
  おそらく彼らは、人参を選ぶ際、その人参が「イキイキとしているかどうか?且つ鮮度が良いかどうか」を見定めていた、と私は思うのです。
  なぜなら、そのような人参こそが「身体にとって良い食べ物」だ、と感じ取る能力が人間には生まれつき備わっている、と信じるからです。」

 ご自身の講義内容を説明するためにホワイトボードに向かいつつも、常に参加者の方々へ視線を配る事を忘れない龍村先生…

 「つまり…」 徐々に会場内が、龍村先生のテリトリーに引き込まれてゆきます。
 「これは「気を読むこと」と、言い換えることが出来るのではないかと、私は考えているのです」

 龍村先生は、一つ間を置いて、お話を続けられました。

 「同じように「空気を吸う」ということについて考えてみましょう。「空気を吸う行為」は「酸素を吸って二酸化炭素を吐くことだ」と、定義されますが、これは「知識」による判断そのものです。
  しかし、酸素を吸って二酸化炭素を吐くだけが人間の呼吸ではありません。物質としてハカレナイモノ…すなわち「気」や「プラナー」といった物の循環が、呼吸の中には存在するのです」

happa.jpg0303_naruse-02_2.JPG 口上での説明を一通り終えた龍村先生は、「さて、ここで…」とつぶやくと、会場の皆さんに二人一組になるようにと、指示をされました。

 「二人一組になられたら、お互いに向き合って下さい。そして片側の人は自分の両手を擦り、その手を相手にかざしてみて下さい。一方、手をかざされた人は、相手から発せられる手の暖かさを感じ取れるかどうか、集中してみてください」

 このレポートを読んでいるあなたは、今お一人ですか?お一人ならば、手を擦って自身にかざしてみて下さい。お二人ならば擦った手を、相手の方にかざしてみて下さい。あなたは、かざされた手から発せられる命の温もりを、感じ取る事ができるでしょうか?

 「心で感じないと相手から発せられるエネルギーを感じることはできません。同じように心で感じないと自分自身の呼吸を実感することはできないのです」

 龍村先生は呼吸の定義を述べられました。

 「生きている間中、人間は空気を吸っては吐き続けます。これが止まると死んでしまうのですが、これを「天の気」と定義しています。次に、食べ物の摂取ですが、これが滞ってしまってもやはり死に至ります。これを「地の気」と呼んでいます。最後に、人は人として交われなければ人間になることができませんが、これを「人の気」と考えます。人は、この「3つの気」を受けて人間として生かされているのです」

 「ご飯を噛んで食べる。噛まずに食べる。今の分析学に基づいて導き出される栄養量は「一食としては同じ」と考えられています。しかし現実問題として、身に付く栄養素や量は全く違います。
  つまり「身体が栄養を吸収し、同化させる力」が、噛む、噛まないでは根本的に違うのです。
  このような事は呼吸においても同じことが言えます。ただ「吸って吐いて」といった動作だけでは、本当に身に付く呼吸など到底できないのです」

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 「皆さんは「丹田」といったものをご存知ですか?「へその辺りにある」とされる、ある「概念」ですね。

  これは西洋医学に基づく解剖学としては存在しない「場所(=物)」ですが、東洋医学では「とても大切な物(=場所)」として伝えられております。つまり「丹田」の存在そのものについての定義が、西洋医学と東洋医学とでは見解が全く違うのです。おもしろいですね。
 さて、「丹田」が本当に存在するのかどうかは別として、実際問題、この「丹田」(といわれている場所)に力を込めると肛門が絞まるのです。
  この肛門には、生きている間はしっかり絞まっていても、死が近づくと徐々に緩んでくる、といった特徴があります。ということは、逆に肛門を絞めれば生命力が上がってくる、ともいえるのです。
  つまり肛門を絞めることによって「丹田」が活性化し、その結果、命(=エネルギー)そのものが溢れてくることから、「丹田」は生命そのものに作用する場所、と考えられているのです」

happa.jpg 熱弁振るう龍村先生の生命力溢れる講義に、思わずこちらも引き込まれてしまいます。

 と、ここで龍村先生は呼吸力をアップするために、胸、腹を前後左右全てに動かす方法を具体的に実演、ご指導してくださいました。

 「以上の動きをマスターすれば、①疲れにくくなる ②物忘れが減る ③肌がきれいになる などの変化が生まれます」

 ここでは文面の都合上、その方法を具体的に述べることは出来ませんが(だから冒頭で「会場に来なかったことを後悔するかもしれませんよ」って言ったでしょう(笑))、簡単な体操として指を絡めて上方にグッと伸びる方法を御紹介してみたいと思います。

  「両腕を上に伸ばすことの出来ない方(肩などにおける関節痛を感じる方は除く)は、横隔膜の動きが悪いハズです。そのような方は普段から呼吸が浅くなっている可能性があります…」

 上記は龍村先生からのご指摘ですが、あなたは腕を上方に伸ばすことができますでしょうか?
  引き続き龍村先生は、さらに身体を整える方法として「仰向けに寝転び、膝をそろえて曲げた両足をそのまま左右に倒す」という体操も教えてくださいました。この場合、倒しにくい方に多目に倒すことで、腰の使い方が整うのだそうです。

happa.jpg0303_naruse-02_4.JPG 身体を整えるには数多くの方法があります。しかし、水ひとつ取り上げてみても、人によって飲むべき量や回数、タイミングが違うように、身体を整える為の動作や内容もまた、人によって全く違ってくるものであります。  当然、呼吸法についても同じことが当てはまります。それは、一日における朝と夜、一年における夏と冬、といったように、たとえ同じ人であったとしても、時間や季節によって、常に必要とする呼吸の仕方やタイミングが変化していることでもわかります。
 このように「人は生きてゆく為に必要不可欠なものを、毎瞬、毎瞬変化させてゆく。その中で、自分にとって本当に必要とするものの質と量をいかに見極めるべきか」という点について、龍村先生は次のようにおっしゃいました。

 「命に聞け!」と。

happa.jpg ホロンPBIでは忙しい毎日の中では中々感じることの出来ないような「感動」や「体験」を皆様に味わっていただけるよう、各界のさまざまな先生のお話をホロンPBI主催の「 上質人生大学公開講座 」を中心に今後も充実したラインナップで展開してゆきたいと考えております。

 気軽な雰囲気の中で本当に気持ちの良い「体験」や「知識」に触れ合うチャンスなんてそうそうあるものではないですよね。これを機会に好奇心一杯の気持ちを鞄に詰めて、会場まで足をお運び頂ければ幸いと存じます。

 スタッフ一同、皆様のお越しを心よりお待ち申し上げております。

 それでは次回のホロンPBI主催の「 上質人生大学公開講座 」を楽しみにしていて下さいね。楽しいこと、不思議なこと、そしてあなたの人生にちょっとしたエッセンスを加えることが出来ること請け合いです。 どうぞご期待下さい。

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