上質人生大学

特別講座レポート

2011年4月
【陰陽道&NLPコラボ1日ワークショップPart1】
金蔵院 葉子 & 尾畑 雁多(おばた かりんど) 先生

 

 

今回の上質人生大学公開講座は、播磨陰陽道をNLP的視点から見たらどうなるか、そして、逆にNLP理論を陰陽道的に解釈したらどうなるか、というまったく新しい試みとして対談という形式をとらせていただきました。

 

NLPは、神経言語プログラミング(Neuro-Linguistic Programming)の略で、欧米では「メンタル合気道」とも呼ばれています。

実際、NLPを学んでいくとNLPの技法の多くが日本古来の武術や芸能、あるいは神道、陰陽道的な要素とそっくりなことに気づかされます。

 

また、播磨陰陽道は日本古来の伝承を受け継ぐ世界的にみても類のないユニークな発想法であり、行動法として注目されています。 

 

 

 

 

i-konzouin.jpg蔵院 葉子
1998年 渡米し米国NLP協会公認トレーナーの資格を取得。

人生の基盤をつくるインフラとしてNLPを指導。国内はもとより韓国においても指導実績をもつ。潜在意識を扱う教授法としては日本屈指といわれる。

また、パラダイムシフト(意識改革)をリードする上質の国内外の専門講師をネットワークする「上質人生大学」を主催。上質人生プロデューサーとして、人生にエレガントな変化を起こす「場」を提供している。韓国での俳句指導や、能・狂言の舞台出演等、東西の文化交流、深層意識をふまえオリジナルの意識文化を啓蒙している。

 

 

 

 

 

 

 

i-obata.jpg畑 雁多(おばた かりんど) 先生

1960年、赤穂浪士の子孫としてこの世に生をうける。
先祖代々、赤穂武士の間に伝わっていた古式陰陽道を伝承する播磨陰陽師の末裔として、幼い頃より様々な霊体験を通して、一子相伝の秘術を習得する。古式陰陽道の伝承は、歴史的に「謎の集団」として知られる播磨陰陽師たちのもつ呪術・霊術から武術・戦略や武家の風習にいたるまでの多岐にわたるが、特に当家の伝承は、古くは物部の祭祀に起因する夢操り・夢伝え等の、独特な夢の世界に関する伝承と、その世界から現実に影響を与え変更すると伝わるノウハウを有する。

 

 

 

 

 

110409_konzouin・obata_01.jpg「今回は、NLPと播磨陰陽師との日本初・コラボレーションとして企画させて頂きました」

金蔵院先生と尾畑先生が会場のみなさんに挨拶をされました。

 

 

 

 

尾畑先生:「今回は対談という赴きですが、毎週、金蔵院先生とは話をしていますね」

 

金蔵院先生:「そうですね。毎回決まったテーマを設けたり、外部に公開しているわけではありませんが、意見を重ねることでNLPと播磨陰陽道に共通する部分が見えてくるのが面白いですね」

 

尾畑先生:「播磨陰陽師には “御式神内” と呼ばれる武術が伝わっています。そもそも播磨陰陽道は菅原道真公に仕えていた “菅原衆” から派生したもので、そのノウハウは戦国時代においても戦場で活用されました。

そういった背景からもお分かりのように、御式神内は戦争に備える為の武術として練り上げられてきたのですが、その技法は播磨陰陽師の系統である赤穂浪士も駆使したとされています」

 

金蔵院先生:「NLPについても背景をご説明したいと思います。NLPは神経言語プログラミングと言い、1975年頃にサンフランシスコから100km程離れたサンタクルーズという港町にあるカルフォルニア大学サンタクルーズ校(UCSC)で考案されました。

元々は 「我々の頭の中では何が行われているのか」 という疑問を解明するためにスタート、言語学と認知学を融合させ、神経細胞が思考を言語化していく過程を分析することによって心の内に存在する自身の目標を現実化させる手法です」

 

金蔵院先生:「NLPでは人間の脳は思考する場合必ず意味づけをするとされていますが、播磨陰陽道にも同じような考え方として “咒(しゅ)” というものがありますね。

これは 「この世に存在するものには必ず名前がある」 という考え方がベースであると聞いています。NLPにおける理解の枠組み、つまり意味づけも、播磨陰陽道の名付けも、脳内の理解をカンタンにするための “ラベル化” という手法で解析すれば、その意味するところは一致すると考えられます」

 

尾畑先生:「NLPでは言葉を 「言語」 と表現していますが、播磨陰陽道における言語は 「頭の中で作る言葉」 「口から出る言葉」 そして 「身体が作る言葉」 の3つが存在するとされています」

 

尾畑先生:「頭の中で作る言葉とは頭の中のイメージです。そのイメージは口から発する言葉として相手に伝達されます。その際、目線をそらすなど体が作る言葉 (動作) で口から発した言葉の意味を否定してしまうことが往々にして見受けられますが、理想を言えばこれら3つの言葉と思考がピッタリと一致すことが望ましいですね。

ちなみに身体が作る言葉には拍手を打つ、背を向ける、といった動作も含まれますが、その中でもっとも精巧だと思われるものは 「御式神内」 と呼ばれる播磨陰陽師に伝わる武術ですね」

 

 

 

 

110409_konzouin・obata_02.jpg金蔵院先生:「心理学は状況や言語の観察から始まる心の分析を基本としますが、NLPでは言語以外の思考領域(=非言語領域) も扱うので、どうしても解析できない部分が発生します。

ここでいう言語化できない領域とは物事を良し悪しとして区別するのではなく、陰も陽も一体であるとする東洋的思想に基づく領域(二元論以外の領域)のことで、ここを扱う事がNLPの大きな特徴と思います」

 

尾畑先生:「陰陽道でも陰陽五行といって、物事には陰と陽がありつつ一体であり、さらにそれらに木火土金水の性質がある、とされています。つまりNLPと同じ意味での 「この世は二元論では表せない」 が基本思想にあるということです」

 

尾畑先生:「NLPは思考や言語をプログラム的に解析しますが、古事記にも同じようなプログラム的解析を行っていると思えるものがいくつかあります。例えば 「父母」 と書いて 「かぞいろは」 と読ませることですが、これは数字と言葉を表していると思われます」

 

金蔵院先生:「“かぞ” は今で言う 「数」 のことですね」

 

尾畑先生:「そうです。そして “いろは” は言葉を意味します。この二つの組み合わせでこの世の全てを作り出せる、と書かれている古文書もあり、おそらく古事記も同じ意味で使っていると思われます。

こういった最小単位の組み合わせでモノの構成を暗示させる記述は、まさにプログラム的技法だといえるのではないでしょうか」

 

 

 

 

金蔵院先生:「自身を知るために内面を掘り下げると、 “自分と他人とのコミュニケーション” を知る必要性が生じてきます。これは人が生きていく上で避けて通れない命題であり、自分と他人を理解する概念として “場” をご紹介したいですね」

 

尾畑先生:「そうですね。人は集団になると幾つかのルールに従おうとします。その中の一つは自分自身がバランスを崩さないように行動すること。もう一つは例え見えていなくても相手とぶつからないように動くこと。ちなみに複数の人間で構成された場には、意識が集中する空間に呼吸が集まるようになりますが、播磨陰陽道ではこの空間の中心を “主(ぬし)” と呼んでいるのです。主とは文字通り、場を支配する存在のことで、場を構成する人がコントロールされる対象となります。イメージ的には主の手招きに参加者が呼応するような感じでしょうか。

通常、こういった主とのコミュニケーションは無意識に処理されますが、場のリズムを頭で理解しようとすると視覚情報を言葉に翻訳し判断するので時間がかかり、途端に場のリズムとテンポが崩れてしまうのです」

 

金蔵院先生:「”主” という概念は陰陽道を理解する上でとても興味深いものですが、これは 「意識場」 という考え方と同じような意味がありますね。」

 

金蔵院先生:「例えば、私が尾畑先生と些細なことで喧嘩をしたとします。当初はおとなしい口調であっても、売り言葉に買い言葉で段々とヒートアップしてくると 「これはマズイ」 と認識しても場の空気に支配され、止めようがなくなる・・・つまり、場に逆らえなくなるのですが、これがまさに尾畑先生が述べられていた “主の手招きに呼応している” 状態です。

NLPの手法にも場に働きかけることで相手とのコミュニケーションに変化をつけることができる方法がありますし、場という概念は重要なポイントだと考えて間違いないでしょう」

 

尾畑先生:「主の場所は中心が多いので、必然的に場の中心に居る人が主に近いといえるでしょう。また構成者の意識が主を作り出すことから、今、皆さんが座っている場所も自分が選んだようで実は主に配置をコントロールされた結果であるといえるでしょう」

 

金蔵院先生:「場に影響されるのはある意味自然なことですね」

 

尾畑先生:「そうですね。考えを言語化しようとすれば言語に添うように思考を単純化しなければなりませんから、一部の思考しか残らないことになりますね」

 

 

 

 

110409_konzouin・obata_03.jpg金蔵院先生:「共鳴現象も興味深いですね。相手に何かが起きればこちらも何かしら反応が起こるものですが、これはあまり認識されません。

コーチングやセッション中に相手の琴線に響くようなことがあれば必ずこちらに伝わります。つまりこちらに響くものがなければ相手の心に伝わっていない何かがあることがわかります」

 

尾畑先生:「共鳴現象といえば、特定の人の話しに耳を傾けていると全員の呼吸が揃うことも同じですね。これは耳を傾けている人が話をしている人の呼吸に共鳴するからで、呼吸が合って初めて心が聞く者の内面に届くのです」

 

金蔵院先生:「そういう点では似た者同士は安心するということがいえますね。お互いの共通項が多ければ多いほど相手の考えを理解しやすくなりますが、逆に相違が多いと相手のことが理解できず不安になりやすいので、少し距離を置こうとするようですね」

 

尾畑先生:「陰陽道的には古い町ほど非言語が発達していると見ます。非言語とは阿吽(あうん)の呼吸のように地域に伝わるしきたりのことですが、特に言葉にしなくても皆が理解している様式は古い町ほど多く存在するものです。これら様式は文化と言い換えても良いでしょう。つまり長い歴史を抱える町には似た者同士が多く住むようになる、ということなのです」

 

 

 

 

多々なる話で盛り上がった今回の対談講座は、いくつかのワークによるコミュニケーションも行われ多岐にわたる内容となりました。

 

金蔵院先生:「先日の東日本大震災で多くのボランティアに注目が集まりましたが、日本人的感覚で言うと、発生直後の時期を別にすれば面と向かって 「私を助けてください」 と積極的に発言する日本人は少ないと思います。これは日本人の気質であり文化といえますので、是非の問題ではありません。このような素地を踏まえ

「相手の呼吸に合わせて話しを聞く」

これだけでもボランティアの方のお役に立てる仕事になるのではないかと思います。

そういった方面においてはNLPのペーシングや陰陽道の各種秘儀はとても有効な技法であると思われます。NLPは人生を生きる=自身を確立し、周囲とコミュニケーションをとる為の手法の宝庫ですので、皆さんにはNLPを緊急時に限らず日々の暮らしの中でも有効にご活用頂ければと願っています」

 

110409_konzouin・obata_04.jpg尾畑先生:「手法といえば、祝詞をあげることも大変重要だと思います。無心で祝詞をあげ拍手を打てば自身の内面が必ず変化し始めます。自身の内面や本質が変化すれば、それは必ず周囲に共鳴を起こし、主を変え、場を変えてゆきます。それは生きている限り変化し続ける、人の道理に添った生き方になると思います。

お互いよき行いを心がけて日々を過ごしていきましょう」

 

金蔵院先生・尾畑先生:「本日はありがとうございました」

 

 

 

 

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