特別講座レポート

2012年1月
対談~NLP&陰陽道コラボ Part4
金蔵院 葉子 先生 & 尾畑 雁多 先生

今回の上質人生大学公開講座は、播磨陰陽道をNLP的視点から見たらどうなるか、逆にNLP理論を陰陽道的に解釈したらどうなるか、を試みるシリーズです。

NLPは、神経言語プログラミング(Neuro-Linguistic Programming)の略で、欧米では「メンタル合気道」とも呼ばれています。
実際、NLPを学んでいくとNLPの技法の多くが日本古来の武術や芸能、あるいは神道、陰陽道的な要素とそっくりなことに気づかされます。

また、播磨陰陽道は日本古来の伝承を受け継ぐ世界的にみても類のないユニークな発想法であり、行動法として注目されています。

 


金蔵院 葉子

1998年 渡米し米国NLP協会公認トレーナーの資格を取得。
人生の基盤をつくるインフラとしてNLPを指導。国内はもとより韓国においても指導実績をもつ。潜在意識を扱う教授法としては日本屈指といわれる。
また、パラダイムシフト(意識改革)をリードする上質の国内外の専門講師をネットワークする「上質人生大学」を主催。上質人生プロデューサーとして、人生にエレガントな変化を起こす「場」を提供している。韓国での俳句指導や、能・狂言の舞台出演等、東西の文化交流、深層意識をふまえオリジナルの意識文化を啓蒙している。

 

 

尾畑 雁多(おばた かりんど) 先生
1960年、赤穂浪士の子孫としてこの世に生をうける。
先祖代々、赤穂武士の間に伝わっていた古式陰陽道を伝承する播磨陰陽師の末裔として、幼い頃より様々な霊体験を通して、一子相伝の秘術を習得する。古式陰陽道の伝承は、歴史的に「謎の集団」として知られる播磨陰陽師たちのもつ呪術・霊術から武術・戦略や武家の風習にいたるまでの多岐にわたるが、特に当家の伝承は、古くは物部の祭祀に起因する夢操り・夢伝え等の、独特な夢の世界に関する伝承と、その世界から現実に影響を与え変更すると伝わるノウハウを有する。

 

 

今回は、NLPと播磨陰陽師との4回目のコラボレーションとして企画させて頂きました」
金蔵院先生と尾畑先生が会場のみなさんに挨拶をされました。

金蔵院先生:「お正月は大切な行事ですが、日本人は縄文時代から自然(=神様)と一体化した ”アニミズム”(すべてのものに霊魂、もしくは霊が宿っているという考え方) を育んだ故、年神様を年始にお迎えする心構えが身についたのだと思います。
先進国の中でアニミズムが途絶えることなく伝えられ、生活に無理なく溶け込んでいる日本はやや特殊かと思われますが、今後はアニミズムが最先端科学である量子物理学を説明するカギと目されている側面もあり、そういった意味でも日本に注目が集まる流れは続くのではないでしょうか」

尾畑先生:「アニミズムの世界が技術で再現されることもめずらしくない時代となりました。例えば皆さんもおなじみのアニメーション。特に日本発アニメーションは別名ジャパニメーションと呼ばれ世界中で大人気です。アニメーションとは「本来動かないもの(絵)に魂を入れて動かす」という意味ですが、このアニミズムの視点から見て、全てのものに魂が宿ると考える日本人の特性にアニメーションやゲームの創作が合っているのは当たり前なのです」

金蔵院先生:「日本人が古来より持っている特性をいうならば、源氏物語などの絵巻物が挙げられます。日本古来の絵巻物は時間を追って描かれる一種のアニメーション的構成で世界でも類を見ない表現方法です。これも日本人は創作思想の根底にアニミズムとして魂を吹き込む能力を持っていたことの現われだといえるでしょう」

 

 

尾畑先生:「最近、量子力学の分野で1兆分の1秒の時間を止めることに成功した、というニュースが伝えられましたが、我々陰陽師の世界でも時間の長さを変える技法が存在します。正確には ”時間の感じ方を変える技法” なのですが、例えるなら「交通事故の瞬間、景色がスローモーションで見える(時間がゆっくり流れる)」という状態を意識的に作り出す、ということです。集中力が高まれば情報量が増える、この法則を播磨御式神内(はりまこしきうち)の技法として行っております」

 

 

尾畑先生:「歯の大切さは皆さんもご存知かと思いますが、播磨陰陽師では歯が悪くなったらお祓いをやめる、という言い伝えがあります。これは歯の痛さは耐え難いのでお祓いが上手くできないからとされています。他にも歯を鳴らして行うお祓いの技法などがあり、歯にまつわる伝承は面白いですね」

金蔵院先生:「そういえば獅子舞も歯を鳴らしますね」

尾畑先生:「歯を鳴らして敵を威嚇するのは獣の常套手段で、そこから魔を祓う技法を編み出したのではないかと思われます」

金蔵院先生:「歯の大切さといえば、古代エジプト王ファラオの80%は歯槽膿漏が原因で亡くなった可能性が高いといわれています。日本でも貴族的暮らし方をした平家は白米を常食としたので噛むことが少なかったのに対し、源氏は田舎侍で玄米を食し噛む回数が多かった。結果、噛むことで脳に刺激を与え続けた源氏が直観力に勝り、勝ち残これたという俗説もあります。やはり歯は大切ですね」

尾畑先生:「噛むことからやや外れますが食べ物と霊力の関係上、伝承に基づきお祓い前日には猪や鹿などの肉類やドジョウなど土に潜るものは食べないようにしています」

金蔵院先生:「物事を観察する力=気付ける力はとても大切ですね。特に四季に生きる日本人は観察力が鍛えられたと思います。例えば同じ夏物の服を選ぶにしても、8月1日と8月31日では太陽の角度が違うので白い生地にするか色物にするかといった判断を無意識に求められるます。いわゆる ”旬” を感じる力ですね」

金蔵院先生:「観察力の高さは周囲の変化にいち早く気付ける能力=場を読む力に直結しますね」

金蔵院先生:「マークアウト現象というものもあります。これは探すのではなく無意識の中、目的とする物事に気付くというものです。例えば欲しいと思っている車が対向車線を走ってくると、ハッと目が行きますが、これは右脳が周囲の変化に気付くからです。まさに右脳的瞬間判断ですので「何故気付けたのか?」ということは自分でも説明できない自動動作といえるでしょう」

 

 

尾畑先生:「筆で空間に8の字が書ける動きが出来れば武術ができます。墨をすり、筆で書く。これらは全て身体を育てることに繋がります。身体は脳に繋がっているので、結局日本古来の作法は心身ともに整えることに繋がっていたのです」

金蔵院先生:「年初の書初めにしても、本来は墨をする所作から意味があるのに、昨今は「何の文字を書くか」のみに意識が集っています。本当に大切なことが欠落していますね」

金蔵院先生:「右脳を活用するには落ち着いた呼吸が必須です。これは原理なので、普段の生活でマークアウトで必要な情報を得ようとするならまずは普段から落ち着いた呼吸を行うことに注意を向ける必要があります」

尾畑先生:「呼吸を整える習慣をつけるには祝詞を上げるのが良い方法と思います」

尾畑先生:「陰陽道では人が集う場には主がいると考えます。主とは神なので、わかりやすくいえば良い主が育てば店は繁盛しますが、悪い主が育てば店は傾くということです」

金蔵院先生:「主とは集合的無意識であると考えればわかりやすいですね」

尾畑先生:「そうですね。主は潜在意識と繋がっているので集団が幸せになるには一人一人が何を考えているのか、ということが大切です。具体的には隣の人の幸せを願うことですね。主は無意識領域をコントロールしますから「なんとなく話してしまった」「なんとなくやってしまった(行動してしまった)」ということが度々起こります。いわゆる「場の雰囲気にのまれた」という現象で、誰にでも覚えがあると思います」

金蔵院先生:「気持ちを切り替えるために「席を替わる」という方法もあります。これは場所を変える=視点を変え気分を変えることもありますが、自分自身に暗示をかける側面も大きいと思います。つまり「これで上手くいく」と思える前提で状況を作り出すのですね」

尾畑先生:「主は物体とも関係性がある、と陰陽道では考えます。例えば人(個人、集団を問わず)丸い物体に囲まれれば丸い心に、尖った物体に囲まれれば尖った心を持ちます。また位置関係にも影響を受けます。今そこにコーヒーが置かれていますが、これを左右入れ替えてもやはり私たちの心は何がしかの影響を受けるものです」

尾畑先生:「陰陽道的な空間影響の観察方法として壷庭(つぼにわ)というものがあります。小さな壷に水を張り、中にめだかなどの生物を入れて庭の真ん中に置き、水面を観察します。水面には星や宇宙が写りますが、観察を重ね自分と壷に良い関係が生じてくれば、やがて宇宙の成り立ちが見え、世界と自分との関わりを観察することができるようになります」

 

 

今回の対談も残り時間わずか。講座の締めくくりで両先生は次のように述べられました。

尾畑先生:「私たちが生きているこの世界は「思うこと=その前提が起こる」という世界です。望まない出来事に対して「思ってもいなかったのに!」という人がいますが、目の前で起こった出来事は普段から心配していたことと同一であることに気付く必要があります」

金蔵院先生:「成功者のインタビューでは一様に同じことを話しています。「上手くいかなかったらどうしよう、なんて考えたこともなかった」と。つまり成功が当たり前と普段から考えているのですね」

尾畑先生:「宝くじに当たったらどうしよう・・と考えている時点でその人は宝くじに当りません(笑)。当る人は当ることを前提に考えますから」

尾畑先生:「上手くいかない時は小さな成功体験を積み重ねるのがいいでしょう。例えばクロスワードパズルを解く、武術をおこなうなどです。パズルには必ず正解がありますし、武術にも合理的な形があり正解があります。まずは身近な正解を成し遂げることが成功体験となり、やがて大きな目標をも成し遂げる思考の呼び水となるのです」

金蔵院先生:「クロスワードパズルを解くなら締め切り直前がいいでしょう。なぜなら締め切り直前には既に多くの人が問題を解いているので集合無意識的観点から自分も正解しやすくなる=正解率が上がる特徴があるからです」

尾畑先生:「世の中は意識で繋がっているのでくよくよすることはありません。自分が悩む時は他の人々も悩んでいるのです。一人だけが問題を抱える法はありません。私たちの潜在意識は良いことも共有しますから、ムダに悩むくらいなら、まず行動することが必要でしょう」

金蔵院先生・尾畑先生「本日はありがとうございました」

 

 

ホロンPBIでは忙しい毎日の中では中々感じることの出来ないような「感動」や「体験」を皆様に味わっていただけるよう、各界のさまざまな先生のお話をホロンPBI主催の「上質人生大学公開講座」を中心に今後も充実したラインナップで展開してゆきたいと考えております。

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